「懸念」

中国当局が麻薬密輸罪で死刑が確定した日本人受刑囚の死刑を執行する方針を伝えてきた問題で日本政府は懸念を伝えているそうです。犯罪の態様に同情の余地はないものの、邦人保護の観点から日本政府としては当然の対応でしょう。しかし、数年前に中東を旅行していた青年をほぼ見殺しにした事例や別の人質事件でのバッシング、そしてわが国でも続々と出てくる死刑判決(執行は止まっているようですが)等を思い起こすといまひとつ論理が一貫しないように思います。中国側の事前伝達もこれらを見越したものでしょう。要は政府間の出来レースだということです。私は死刑制度反対の立場からいかなる国での死刑執行に反対ですが、何度も言うように犯罪自体には同情の余地はまったくなく、現地法に違反する(と見られる)方とのお取引はいたしません。

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