洛陽2001年5月1日

Dさんは2001年のゴールデンウイークに北京に出かけ、現地で留学している老同学と洛陽へ小旅行に出かけました。

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硬座での12時間以上にも及ぶ苦行を終えて、僕らは洛陽にたどり着いた。人口約600万人の中国の平均的な都市だが、5000年の歴史を誇る悠久の古都として世界的に知られている。東周、後漢、三国の魏、西晋北魏など歴代の九王朝が都をおいたことから「九朝古都」と呼ばれている。1時間遅れであった。駅に着くとまず僕らは駅前の「洛陽大厦」というホテルにチェックインした。18階建ての大きなビルなのだが、部屋のほとんどがドミトリーらしく、僕らの部屋も3人部屋で1泊150元だった。
僕らは部屋の掃除が終わるまで周りをブラブラしてみた。特になんてことのない駅前だったが、一つだけ気になったのは異常に「美容院」が多いことだ。店の前には妙にケ
バい「看板娘」が座ってこちらを見ている。それが「美容院」ではなく、日本でいう「ソープランド」的なお店であることがすぐにわかった。それにしても駅前になんでこんなにもこの手のお店が多いのか...。朝食を食べ、僕らはホテルに戻り、2時間ほど眠るつもりで横になった。さすがに硬座は疲れた。ちょっと休んで午後になったら市内でも観光しよう。そう思って目を閉じた。
.............起きたら夕方6時だった。僕らは観光をあきらめ、この日はホテルでゆっくりすることにした。硬座のために、1日無駄にしてしまった(後悔)夜になってから、まだ寝ているU同学をそのままにして散歩に出かけた。中国の町を夜散歩するのは楽しい。風は気持ちがいいし、電灯もオレンジ色で不思議な雰囲気になる。洛陽は西安のような街だとイメージしていた。だが、洛陽は普通の地方都市で、古都の趣があるわけでもなく、かといって都会的な遊び場所があるわけでもなく、正直いってあまり面白くない。日本でもいえることだが、地方都市が発展し、ビルが立ち並ぶとどこの街も画一的になって面白みがない。中国はせめて城壁や城門を壊さなければよかったのではないかと思う。交通的には不便かもしれないが、西安は城壁を壊さなかったからこそ、古都としての雰囲気を保ったまま都会的に発展できたのではないだろうか。城壁のある北京の街も見てみたかったと思う。
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