伊那で

先週立ち寄りました。帰ってから、伊那の名物ローメン、その創始者である「萬里」の伊藤和弌さんが2007年に亡くなられていたことを知りました。91年か92年の冬、出張で伊那のステーションホテルにチェックイン、酒場で風の音を聞きながらちびちびと酒を飲んでいると、初老の大柄の男性が現れました。私は漢方薬を中国から輸入する会社にいて飯田線沿いで取引先の新規開拓に来ていました。そんな自己紹介なんぞをすると、男性は・・お姉さんが中国大陸で亡くなっていて、その後、お姉さんのお子さん(甥っ子と聞いたように記憶しているが記憶違いあったらすみません)が残留孤児として見つかった話をしてくれました。甥っ子を育ててくれた養父母への恩が嵩じて経営している中華料理屋にも萬里と名付け、文革前から頻繁に中国と往来してきたこと、大陸旅の話などしてくれました。。いただいた名刺をあとで見るとその方が伊藤さんでした。その後もやりとりがあり、取引先を紹介してもらったりお世話になりました。そのころ、まだ還暦くらいだったはず。気風があり、その暖かい人格が強く印象に残る方でした。