テロ事件から10年

ニューヨークでのテロ事件から10年たとうとしていますね。ちょうど10年前のメルマガでこんなことを書いていました。
(事件直後)
米国が押し進めている「全球化」が世界にもたらしている様々な矛盾を米国自身が制御しようとせず、経済だけでなく地域紛争においても環境問題においても、自国の利害のみ追求する姿勢が結果として今回の狂気(注:旅客機を高層ビルに突っ込ませる行為)を生んでしまった気がしてなりません。あれだけショッキングな映像や報道のシャワーの中で、私たちはつい感情的、短絡的になりがちですが、因果関係を考えてみることが必要だと思います。
(米国のアフガン侵攻前)
テロ事件は戦争に発展していく流れとなっているようです。中国でも今回の事件のVCDなどが売られているようで、情報の少ない中国ではイスラムへの偏見が増すのではないかと思われます。それにしても、米が今回、圧倒的な軍事力をもって「報復」を実施したら、中国が国内のイスラム勢力や独立運動の弾圧に動いたとしても、米国は今後道徳的にコミットできないことになるのではないでしょうか(それとも、お得意のダブルスタンダードか?)。やはりぎりぎりのところで回避、を実現しなければならないと思います。

10年後。ブッシュのパニックによる憎悪汚染を除染するという難しい課題を世界は抱えたままです。

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