就活その3

どこかの新聞社に入るというのが自己目的化していて入社してから何のために働くのか、が
おろそかになっていましたが、全国紙とどこか地方のブロック紙を受けようということにし、
全国紙2紙と北海道のブロック紙(1つしかありませんが)を受けることに決めました。
 筆記試験はまず全国紙1つに落ちたのですが、ブロック紙には通りました。
で、札幌に出向くことになりましたが、もともと面接の経験がほとんどなく、
話すことにも苦手意識を持っていました。
 案の定、面接はどうも調子が上がらず、不振。
 1次個人面接では、
真面目そうな論説委員(と思われる)の方々が特に茶々を入れることもなく、友好的に
接してくれたにも関わらず、緊張からコトバがうまくでなかったのを覚えています。
 2次の集団面接では「ビートたけしフライデー襲撃事件」(事件の内容は覚えてい
ません。スキャンダルを暴かれて怒ったビートたけしがフライデーの会社をおそったと
いうものだったと思いますが忘れました)が話題になりました。
 他の11人の人は次々に立派な意見を述べたのですが、この種のマスコミ事件にあま
り関心のない私は言うに事欠いて、「不倫はよろしくない」と述べて全国紙と違ってす
れていない(ようにみえる)真面目そうな同新聞のお偉い方の笑いを誘いましたが、間
違いなく敗北が決定した一瞬でもありました。
 他のある受験者は自ら隣の地域のブロック紙(中国のある省と同じ名前)の内
定を貰っていることを正直に告白していました(これも敗北決定)。
 その日のうちに不合格は判明、こりゃ母校の職員にでもなるしかないなと思いまし
た。面接グループの面々と北の大地で一晩中しこたま飲み明かし、私は翌朝、もうすぐ
廃止となる青函連絡船に乗船しようということで朝の特急にそのまま乗り込み、目的を
果たし、青森からは普通列車を乗り継いで帰ってきました。
 合格した人も落ちた人も皆それなりに準備して必死だったはずですが、あまりはすっ
こい人もなく、合否は多少地元有利ではあったようですが特に恨み節も聞かれず、お互
いの面接の様子を演じあって大いに盛り上がった打ち上げ?といい、まあ、今から考え
ると何かとほほえましく、のどかな試験風景&飲み会風景でした。
 自分の能力的にはこのくらいの新聞社が適正規模かなと思っていたのですが、落ちた
のだから仕方ありません。で、一応全国紙の試験もあったので、翌々日あたりだったと
思いますが、受けに行きました。 (つづく)
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