「ロバートキャパ」の写真展

横浜美術館で観てきました。
ゲルダの「構図」の鋭さ。アンドレの「表情」を撮る優しさ。ひさしぶりに「写真」を観たと思いました。
それにしてもゲルダの早世が惜しまれます。スペイン内戦当初、女性兵士の軍事教練など、どことなく楽観的で高揚感あふれる様子を切り取っているのに対し、戦況の悪化に突き進むにつれて犠牲者の横たわる姿や空襲に悲しむ人々の姿が増してきました。1枚1枚シャッターを切るたびにゲルダ自身にも死の影が迫ってきているように感じられ、胸をえぐられるようでした。
ある1枚。兵士の斜め下から撮影する彼女のレンズを通して空が大きく広がってゆくように感じました。彼女が見た空を私も見ている。その空は誰のものでもない。誰のものでもない何かを見つめながらひとは死んでいくのだ。そんなことをふと思いました。
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