安保法案

昨日衆議院を通過した安保法案。
戦後日本の発展の基礎は平和憲法にあったと考えておりますが、最近の国際情勢を考えるとき、遺憾ながら何らかの安全保障上の対応をせざる得ないのではないかと私は考えております。と書いたにもかかわらず、法案については不勉強であまり把握していませんのでその中身について論じる資格は私にはありません。ただ、願うだけでは世界平和や友好的な国家関係、そして国民の人権を重んじる民主的な周辺国家が実現してこなかったというのも苦い現実として感じてきました。「疑いながら信じる」これは相手が米国でも中国でもそれぞれの国民さらには自国民、自分周辺の人々に対しても変わりません。悪い局面に備えつつ、よりよい関係構築への努力を継続していくことが肝要なのだと思います。
国民の強い反戦感情と我が国の安全保障への論議を両立させるのが政治の役目であるのに自民党の怠慢、傲慢さが目に余ることは言うまでもない反面、その一方で、市民社会が試されているとも言えると思います。報道で垣間みる反対運動や同問題への関心の強さに敬意を持っているし、アベさんの出自や垣間見えるその世界観に個人としては嫌悪感を持っていて、私自身の根っこは安保法案に反対する側にあるとも思います。ですが、個人攻撃や反対側の論議を頭ごなしに否定して感情的な分断をあおるだけでは成熟した民主社会への道は遠いといわざるを得ません。戦後70年培ってきたわれわれの基礎を大事にしながら、国際社会を見渡しつつ、自分の考え方はそれでいいのか、なぜそのように考えるに至ったのかを常に思考しつつ、冷静に知見を積み上げて論議してほしい。これからの日本を担う若い人に特に希望したいと思います。