シリーズ 目的別!携帯の選び方(2006年の内容です

「相手に迷惑をかけない方法とは」(後編)
現地携帯の隠れた利点と外様の国際ローミング

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相手に迷惑にならないよう、現地では中国の携帯番号を持つ。つまり中
国で携帯を買えばいい。そして旅行者や出張者でも買えるプリペイド
帯があるというところまでを話を進めた。

中国に限らず渡航先のローカル携帯番号を使うメリットは他にもある。

チョット話題がずれるがこんな場面を思い出して欲しい。大晦日の夜、
紅白歌合戦や格闘技中継が終わり、NHK「行く年来る年」から流れる
お経や除夜の鐘を聴きながら、新年に切り替わる瞬間を。

ものすごい数の人が一斉に「あけましておめでとうコール」をするため、
携帯を使い出す。電話をしたことのある人はわかると思うが、「只今お
かけになった地域への通話は・・・」などのアナウンスが流れ、何回ト
ライしても携帯は繋がらない。

もうひとつ、一昔前の話で懐かしいが、人気アーティストのコンサート
チケットを取るために、朝10時ちょうどから「チケットぴあ」の特番に
電話をかけまくっても、結局話し中にもならず、無情なアナウンスをずっ
と聞かされ、諦めた経験は無いだろうか?

これらは「通話規制」と呼ばれ、特定の時間帯やエリアで沢山の人が一
斉に電話を使い始めた場合、交換機や回線がパンクしない様に、携帯事
業者やNTTが発信や着信に規制をかけることを云う。

全ての人が24時間中携帯を使うワケではないので、同時に繋げることの
できる通話数は、携帯電話の実数より相当低くなっている。

実はこれと同じ事が海外で携帯を使う時にも現れる。

例えば、相当に混雑している場所の代表格は、空港そして広州交易会な
どの大規模な展示会場だろう。今の時代なら、そこにいる殆どの人は携
帯を持っている。

極端に人が集まり混んでいる状態で、しかも携帯で連絡を取り合う可能
性も高い場所、この様な時はやはり通話規制がかかりやすくなる。

これは中国に限らず他国でも全く同じなのでよ〜く憶えていて欲しいの
だが、特定のエリアや時間帯で携帯の通話が混んでいる場合、携帯電話
会社は「通話規制」をかける。更に自社つまり自国の携帯回線を優先的
に繋ぐ。

えっ、全部自社の携帯回線だろ? 通話規制なんてどうかけるの?
尤もな疑問だが、前回までのコラムを思い出して欲しい。

そう、「国際ローミング」で入っている自国以外の携帯がある。中国移
動通信のスタッフからウラを取っているので断言するが、回線が混雑し
ている場合、国際ローミング携帯の接続優先順位を下げて(つまり通話
規制をかけ)、自社の携帯回線を優先的に繋ぐのだ。

国際ローミング(つまり日本から持って行ったボーダフォンauやドコ
モの国際サービス)では肝心な時に繋がらない可能性がある。

海外用レンタル携帯サービスの会社が、くどいくらいに「現地携帯は繋
がりの心配がありません」と宣伝している理由が、これで解って頂けた
と思う。

「いつものケータイ」をそのまま海外で使うメリットは計り知れない。
だが、この様なこともあることを憶えておいて頂きたい。特にビジネス
の途中でトラブルが起きたら、取り返しの付かないこともあり得る。

もし「いつものケータイ」の繋がりやすさや通話コストが現地携帯並に
なるのであれば、最強ツールと認めざるを得ない。

話が逸れてしまったが、次回は現地で買うプリペイド携帯のメリット、
デメリットについて検証しよう。


(「次回は」とありますが、ここでおしまいで次回はありませんでした。
なお、内容は2006年当時です)
http://homepage3.nifty.com/kamakurakoka/
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