雲南旅行記

最近中国では、緑に覆われた山を山火事などで再び失わないように山野へ
の火気の持込みを禁止しているため、ここでも公安が山道の入り口と頂上で、
登山客を管理していました。
ところが、山頂について帳簿に記帳するところで、その公安がタバコを吸って
いるではありませんか。
いい加減だなあ。

…山頂(2,700m)は林の中で寒かったので、暖かいお茶でも欲しいと思って
いると「coffee」と書いてある看板が。
行ってみると、カフェともいえない小さな小屋がありました。

店の主人が一人、その横で小さな息子が遊んでおり、欧米人が3人ほど、
BLTを食べていました。

私たちは熱巧克力(ホットチョコレート)と珈琲を注文しました。
それが思いのほか本格的で、熱くて、ふと一息落ち着いてみると、
山の静寂の中でゆったりと流れていたのはエラ・フィツジェラルド。

あらためて店の主人を振り返ります。
彼は毎日そこに登ってきているのだそうです。
ここまで徒歩で登るのは外国人が多いので、珈琲や簡単な食べ物を出し、
毎日好きなジャズのCDをかけて、休みの日には息子と犬もついてくるそうです。
そういう生活です。

これで十分。
シンプルが転じると、スノッブとは対極の、
なんと満ち足りた配慮が生まれるのでしょうか。
こんな中国の山奥で、
洗練という言葉さえもどうでもいいという気がしました。
(2008年ごろの内容です)

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