熊本の民家で夫婦などが殺傷され、中国人研修生が自殺した事件がありました。
（20年前ですが）南房総にある農家に滞在していた研修生の所に遊びに行ったことがあります。彼は本国では旅行会社の通訳でしたが、南房総では農家の離れで寝泊りしていました。「農家の作業は特に目新しいことはない。小さいときにやってるし。日曜日も休めないし、かといって収入も少ない」とこぼし、同郷の仲間と過ごす時間が気晴らしになっていました。農家は休日がなく、自分たちもそうしているのだから研修生にも当たり前という感じでした（農家も悪気のある態度ではないのですが・・）。彼はそれでも日本語も達者で社会経験もあるので、適当にやり過ごしたり、不満を派遣元にぶつけたりもしていましたが、気晴らしも主張もできず本国でもそれほどの社会経験のなかった研修生は孤独で大きなストレスを抱えてしまうと思います。
当時、メディアに伝えたことで大きく取り上げられ、それが本国に跳ね返りかえって本人たちに迷惑をかけてしまったことがありました。この制度には種々複雑な側面がありますが個々の人間に矛盾が集中しないようにするにはどうしたらいいのでしょうか？
