北京で中医学を勉強する 2

この短い研修は日本で行われたのですが、中医師の先生が講義の中で「火針」をやってくれたのです。このやり方は知ってはいたものの実際に見た事がなく、「中国に行って勉強したい!」と思うようになりました。
その後、中国の病院を見学するチャンスを得ました。まず、鍼灸科の患者の人数が多い事にはびっくりしました。日本の大学病院並みの患者さんの人数だったのです。また、病室の前の廊下でたくさんの患者さんが長椅子に座って待っていました。この人たちは、順番を待っていたのでしょうか?
 よく見ると、頭に何かたくさんのものがついている・・・・・
そう、治療中なのです。置針をしている最中だったのです。診察室のベットを他の患者さんが使っていて空きがないので、廊下で治療中なのです。ただし、私が見学した病院のことなので、他の病院もこのようになっているのかは知る由もありません。これを見た時に、自分自身やはり中国に留学するべきだと思いました。留学する、中国に住むことで、一つ恐かったのは、中国のお国柄です。中国は危険というイメージを持っていたし、日本とギャップがありすぎるように感じていました。しかし自分はまだ社会に出ていない、恐いもの知らずでもあるはずです。やはり「今しかできない!」と考え、留学することを決意しました。
卒業後中国に来た時に、まず中国語を学ぶコースに入学しました。最初二人部屋でした。いざ寮に行ってみると私の希望などいっさい聞き入れてくれません。最初の同室とは30分で決裂して出て行かざる得ませんでした。部屋を決めるだけで、かなりの労力を費やしました。それに部屋の物が壊れた時など、服務員に言っても、責任者が了承しないとできないなど、要は自分の仕事以外はやらないという感じです。当然の事ながら物価の感覚も慣れません。でも、日本から中国という国をみていると種々納得できないけど、逆に中国から日本という国をみたらどうかな? そう思うようになると中国での生活が楽しくなってきました。                         (つづく)


http://homepage3.nifty.com/kamakurakoka/