犬の話の続き

華の老化の兆候をみてさびしく感じています。ですので?犬が苦手だった話の続きです。
20代後半、漢方の商社に入り、 営業で国内のあちこちの薬局に行くようになったのですが、 信州あたりの店だとほとんど犬を飼っていました。待ち時間とか、 居間に通させてもらったりしているうち、だんだん馴れてきました。 一番気に入ったのは、 木曾の小さな薬局の裏庭で飼っていた柴犬のハナ。 おとなしくて、私にも静かに寄ってきて手の匂いを嗅ぐ様子にいつも癒され、 訪店のあと裏庭に回って、次の電車が来るまでハナを眺めたり、静かに寄ってくるのでまったりしていました。いつか柴犬がほしいと漠然と思うように。 そのころは両親の介護などもあり精神的にやや不安定でした。考えてみるとそんな時期に犬に癒されていたのですね。
やがて独立。数年は目も振らず朝も夜も土日もなく。 周囲の人たちの助けもあり、ようやっと軌道にのってきました。 そんなときにおきたのが、SARS騒動。ほとんど客もなく特に5月はお客さんは1ヶ月で10名ありません。膨大な暇な時間ができ、 それまでの生き方を再考するきっかけになりました。 1つは自転車に乗るようになったことですが、華に出会ったのは、その自転車の大会で乗鞍に出かけた帰り。 大会は悪天候で中止になり、満たされない気分で、帰りにふらりと重要関係人と国道16号線沿いのペットショップに立ち寄りました。ショーウインドウの一番右下に一匹の柴の子犬がいました。 店によると、昨日来たばかりとか。 生後45日。 この子は明らかに私をじっと見ている。 きっとウチに来たいに違いない!と電気ショックを感じました。 でもどうしようかな、マンションだし、しつけとかできるかな・・・と迷っていると、 華(もう名前つけてました)は見知らぬ(当たり前だけど)おっさんや子供に抱っこされています。 華(だから名前はまだですって)が危ない!と思った我々は 次の瞬間、華を抱えていました(というか衝動買い・・・)。 「犬が苦手だった」のはこの日まで。 完全に払拭するまで28年かかりました。でも今でも大型犬はちょっと怖いかな?
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