西安&敦煌編(1999年)

7月12日(月) 朝8時半。西安駅に到着。西安駅はとても大きな駅だ。駅前のロータリーは車と人でごったがえしていた。僕らはまずホテルに行くことにした。ホテルは西安鐘楼飯店(Bell Tower Hotel Xian)。西安市街のど真ん中にある鐘楼の前にあるので、バスで簡単にいけそうだった。タクシーの客引きが激しく、途中腕をつかまれたりしたが、強行突破してバス停まで行った。西安駅から鐘楼までは20分ほどだった。西安の街は4年前に比べてきれいになったように思う。大きなホテルやデパート、高層ビル。北京や上海には及ばないものの、れっきとした大都会だ。西安の中心部は城壁で囲まれている。かつての北京もそうであったように、中国の古代都市は中心部を城壁で囲った。中国語で都心に行くことを「進城(城に入る)」と表現するのはそのためである。北京は建国後に城壁を取り壊してしまい、城壁を残す都市は南京とこの西安だけだ。城壁に囲まれた西安の中心部は東西約3.5km、南北3km。この鐘楼を中心に四方へ繁華街が伸びている。主要道路は碁盤目状に走っていてわかりやすい。
鐘楼は明代1384年創建であるが、現在のものは清代に重建されたものである。もともとは別の場所にあったらしいが、1582年に今の場所に移されたそうだ。鐘の音で時間を知らせたり、戦争の時には見張り台になったりと重要な役割を果たしてきた。高さ36mと、北京の鐘楼に並ぶ最大規模の鐘楼である。町の中心にあるせいか北京の鐘楼よりも威厳を感じる。
<秦兵馬俑坑博物館>
ホテルにチェックインするとすぐに、僕らは秦兵馬俑坑博物館へ向かった。兵馬俑西安の中心地から東に30kmほど行ったところにある。すっかり観光地化されていて、入り口付近にはずらっとお店が並んでいる。僕と幸之介はお腹がすいていたので、屋台で牛肉麺(ラーメン)を食べた。これが一杯30元(390円)とべらぼうに高い。街中では5?10元(65?130円)が相場だ。この周りにお店がないのをいいことに、ボッタくりやがって!しかもなぜか麺の上にパンをちぎったのがのっている。これで美味かったら文句はないが、メチャメチャ不味かった・・・・。兵馬俑へこれから行かれる皆さん。腹ごしらえは街中ですませてからいきましょう。
のんべえの幸之介はご当地ビールの「宝鶏ビール」を飲んでご満足の様子だった。宝鶏とは西安から西に190kmほどいった都市の名前である。陝西省あたりでは最もポピュラーなビールで、北京でいう「燕京ビール」のようなものだ。僕はお酒が飲めないので、味の違いとかはわからないけど、幸之介は美味しいと言っていた。
博物館は出土した兵馬俑に覆い被さるように建てられている。まるで体育館のようなつくりなのだが、幅60m奥行きが200mもあり、初めてきた人はまずその大きさに驚く。中に入ると何千体もの兵馬俑が同じ東の方向東を向いて立っている。まだ発掘途中なのだが、4年前よりも発掘が進んで兵馬俑の数が増えていることがよくわかる。今現在で6000体以上が発掘されているそうだが、すべての調査が終わるまでにはあと何十年もかかるだろう。僕は3回目だが、初めての幸之介は感動していた。広い博物館内を一通り見学し、僕らは次の目的地華清池へ向かうことにした。
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