センベンさんの平日編

ちなみに留学生時代は、日記をつけていた。
中国語の文章力の向上のために、と中国語で書くことにしたのだが、
ネイティブチェックしてもらわないことには、文章力は向上しないので、
一週間ごとに、中国人の友人に校正してもらっていたのだ。
中国での留学ライフは、日記に記したくなるようなスリリングな出来事が、
そうそう毎日毎日、起こるものではない、どちらかというと単調な日々である。
結果、××と市場へ行った、△△を買った、疲れたけど楽しかった、とか、
友達と食事に行った、おいしかった、といった、くだらない?内容になってし
まう。小学生の作文以下の文章だが、複雑なことを書けるほどの
中国語の文章力も持ち合わせていないのだから、こればかりは仕方がない。
おまけに、中国人に校正してもらうため、例えば街で腹が立つことに遭遇した
り、イヤな目に遭っても、あまり正直に書けないため、最終的にそれは
楽しかった事ばかりが綴られる、「キレイごと日記」になり果ててしまった。

以前も書いたが、私はすごい飽き性なので、これまで日記など続いた事が
なかった。小学生の頃は夏休みや冬休みの最終日に、
兄の日記を写すのが恒例だったが、この日記は案外続いたのである。
日記というより、勉強の一環だったからかもしれない。
今、読み直しても、稚拙な文章の上、あまりに空々しくて
笑ってしまうような内容の「ウソ日記」である。

話を戻すが、私が新聞を購入する理由の一つはやはり情報収集のためである。
テレビだと速度が速いので聴力の問題もあり、完璧な理解は難しい。
特に外国の人名や地名になると、チンプンカンプンのことも多いので
視覚でとらえられる新聞が必需なのである。

もう一つの理由に、”話題作り”のため、というのがある。
また、私が訳しているニュースメールを購読している方々の多くは
中国の駐在員の皆さんである。
彼らは中国語が分からないから日本語のニュースを購読しているので、
中国国内の情報の収集は困難なのである。
だから、直接仕事や業界ニュースに関係のないことでも、
面白い記事があれば、ニュースメールをお送りするときに、紹介したりして
いる。
話のネタ的、もしくは雑学的なニュースを拾っては、時々お送りするように
しているのだが、これが案外好評で、楽しみにしています・・・といって
くださる方が多いので嬉しい。

週に2度、コンスタントにメールをお送りしているので、面識のない方でも、
私に親近感を持ってくださっている方も多いようだ。
時々電話を掛ける事もあるのだが、「あっ、センベンさん?いつもありが
とねー。最近どう?元気?」と、面識がないのに、やけにフレンドリー
だったりして、リアクションに困ったりもする。
記事以外の問い合わせ、「北京の紅葉の見ごろ」や、「北京ダックのおいしい
店」、「日本じゃ輸入禁止みたいだけど、北京ダックの病気は大丈夫ですか?
食べても平気ですか?」なんて、メールもくる。

そんなわけで、購読者の皆さんへ新鮮かつ面白い話題を提供するためにも、
新聞は必須アイテムなのである。

                        (平日編つづく)
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