国際電話編

中国では長距離電話や国際電話の際、IPカードと呼ばれる、
コーリングカードがポピュラーである。
このIPカード、最近、日本でも売り出したと聞くが、
中国版は、一般電話からカード番号と暗証番号を押してかけるので、
慣れるまでは面倒くさいが、ひとたび慣れると、この値段はとても魅力!
一口にIPカードと言っても、北京市内限定のもの、全国の省都などの、
大きな都市で共通して使えるもの、全国どこでも使えるもの、など
カード会社によって、色々ある。
種類にもよるが、IPカードを使用すると日本まで、1分間2.4元や
3.6元くらいだが、そもそもコーリングカードの販売価格が、
額面100元のものを38元や45元など半額以下で販売しているので、
実際は日本まで一分間20〜30円で電話できることになる。
しかも携帯電話も一般電話も一律料金でかけれるので、かなりお得だ。
もっとも、週末は音質が悪かったり、会話の途中で切れたりもするが、
値段を考えればまぁ、許容範囲だろう。

週末は音質が悪くつながりづらいので、もっぱら平日にかけるようにしているが、
それでも会話にならないくらい雑音がひどい時は、
素直に諦めて日を改めるようにしている。
平日でも使用人口が多いときは音が悪いので、(北京時間で)夜10時以降の
使用をお勧めする。

このIPカード、私が知る限り、北京市内で最も廉価なのは北京語言文化大学
の校内で売られているもの。
なんせ、この大学には4千人とも5千人とも言われる数の留学生がいるので、
それだけIPカードの需要も高いから、薄利多売なのだろう。
空港では定価で販売しているし、街中でも100元のカードが
最も安くても50数元までにしか落ちないが、語言大学では、
40元前後にまで引き下げられているので、これは破格ではないだろうか。

全国的に見ても、IPカードは北京が一番安い、という。
競争が激しいことと、IPカード会社のほとんどが北京の企業であることが
その原因らしい。
地場モノが安いのは、当たり前といえば、当たり前か。
まぁ、消費者としては安ければ安いほど歓迎であるが、
人口が多いだけに、音質・使い勝手ともに、イマイチではあるが・・・。

ちなみに、以前はインターネット電話というものも、使っていた。
これもカードを購入して、ユーザー名とパスワードでログインして
パソコン上でダイヤルする、というもの。
ファーストフードのお姉さんがつけているようなマイクとイヤホンが
一体化したものを装着し、パソコンの前に座って話す。
これがまた、やけにむなしい気になるのだが、日本の一般回線まで一分間
10円程度でかけられる値段は、すごい魅力的だったのだ。
また、パソコン同士だと無料というものもあるらしい。
しかし、これは携帯電話にかけると却って高くつくので注意が必要。

このインターネット電話、以前は、自宅のダイヤルアップでも、
かなりクリアに聞こえたが、最近は北京のインターネット人口が増えたせいか、
IT環境がLANやASDLなどでないと、音質が悪くて、
とても会話にならなくなってしまった。
最近では、自宅のダイヤルアップでかけると、もしもーし、もしもーし、
ばかり言っている羽目になるので、もう随分と使っていない。
今は、日本の夜中1時過ぎの時間帯なら、会話ができるレベル。
中国のIT環境については、また号を改めるとしよう。

(2002年のメルマガで掲載したものです)
http://homepage3.nifty.com/kamakurakoka/