最初の人間

カミュ未完の遺作となる「最初の人間」の映画化。
主人公はアルジェリア出身のフランス人作家。1960年、アルジェリアがフランスからの独立運動にゆれる中、アルジェリア大学での講演のため帰郷します。そして、いまはひとりで生活する老いた母を訪ねみずからの子供時代を回想します。
映画としては評価が難しいですが、なんとか共存できないだろうかと懊悩する作家の思考と行動を観るにつけて、異民族の共存ということについて、現代の東アジアの係争を背景に考えさせられる映画でした。映像では北アフリカの港町の美しさにも魅かれました。