しごと?の日常編

お昼休みになるとボスも加わり、「面白いのあるか?」と聞く。
「一枚買ったら、一枚くれるんだろう?」と、ジョークを飛ばし、
行商さんの笑顔を引きつらせて、彼は食事へ出ていった。

「あら、ここには外国人もいるのねぇ・・・」というので、
「うん、ボスは外国人」と答えると、隣にいたローカルスタッフが
「あら、この子だって外国人なのよ!!!」と、
なぜか、妙〜に嬉しそうに申告してくれる。
いいんだって、わざわざ言わなくても・・・と思うが、
行商さんはかなり驚いて、「ホント?全然見分けつかないわ。
まるで中国人みたいね」というので、
一応、「そう?謝謝」と、お礼を言っておく。
私以外、全員中国人なので、彼女たちの感情を害するような
発言はタブーなのだ。

これが、「見分けがつかない」ではなく、「中国語を聞いても
外国人だって事が分からない」というのであれば、
それこそ最高の誉め言葉なのだが・・・
北京人は外国人を見慣れているせいか、ちょっと話せば
すぐに見破られてしまう。
他の土地なら、かなりのところまで”南方人”で、通せるのだが、
北京は外国人が多いだけに、目が肥えて?耳が肥えているのだ。

そうやって物色しているうちに、一人が、
「センベン、税関でひっかからない?大丈夫?」と心配してくれる。

どうやら、これらが違法で、税関で問題になるという意識はあるらしい。
中国人の海賊版に対する意識がだいぶ向上したなぁ・・・と
自分のことを棚に上げてちょっと感心した。

うん、隠して帰るから大丈夫だよ、もし見つかったら、
听不謹(ティンブドン=中国語はわかりません)になるから平気、
と答えておいた。
実際、空港で見つかったときに、ティンブドン作戦が
通じるのかどうかは、定かではないが・・・。

行商といえば、これまで羽毛布団、辞書、雑誌などが来ている。
オフィスのあるビルは入り口に24時間、ガードマンがいるのだが、
出入りに関してはあまりうるさくないように思う。
この行商さんは、両手・両肩に海賊版をいっぱい詰めたバッグを下げ、
見るからに怪しげなのだが、問題なく入って来ているのだ。
お願いっ、ちゃんと見張っていてね・・・・、と思わなくも無い。

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