ラサ市内観光(午前編)

 入場する前に、まずはトイレ。
そして、そう! ここがポタラ宮名物、30m下に自分の”落とし物”が
落ちていく空中(?)トイレである。
6畳位の広さに、縦に穴が2つ開いている。下を覗くとこの部屋の下は
外で、遥か下には”落とし物”が山のようになっている状態。
もちろん乾燥した外だし、何しろ30mも下なので、臭くもなければ汚く
もない。
自分のしたものが遥か下の方で霧状になっていく光景は、もう二度と
見れないであろう。

心身共に落ち着いて、やっとポタラ宮の中へと入る。
中は薄暗く、狭い。
数々の仏像、教典、仏塔。
”信じる”という事のパワーを感じる。
中では巡礼者が「オム・マニ・ペメ・フム」と低く唱えながら、ひっきり
なしにやってくる。手にはバターの入った袋やマニ車を持ち、灯明にバター
を足してまわる。

り「そういえば、Y子はこのバターの匂いがダメだったって言ってたなぁ。
  でも私、全然平気。」
そ「私も平気よ。」
しかしやはりダメな人には耐えられないらしく、神戸の奥様はず〜っと
ハンカチを口と鼻にあてながらの参観であった。

チベット仏教といえば歓喜仏。北京の擁和宮では肝心の部分は幕で隠され
ていて見えない。しかしここでは当然の事だし、そんなイヤラシイ気持ちで
見る人などいない(ハズ)なので、公開されている。
「あっ!歓喜仏。見たい見たい。」
などとすぐ反応してしまう私達は、すでにオバチャン化しているのであろうか??

その後も、仏像に妙に反応する私。金剛仏や文殊菩薩がお気に入りである。
り「いや〜、仏さま、かっこいい〜。いい身体してる〜。」
そ「何?りんむう。りんむうってああいいうムキムキのマッチョが好きなん?」
り「いや、そういう訳じゃないけど、でもお腹、6つに割れてるよ〜。
  鍛えてるって感じ。」
そ「仏様はハンサムよ。」
り「わあ〜、そーねい、見て見て!金剛さま、手に金剛杵、持ってる〜。
 ”孔雀王”(マンガです。)の世界だ、かっこいい〜。」
そ「りんむう、何なん??」

文殊菩薩の前では説明を受ける。
文殊菩薩は右手に剣、左手に教典を持ち、身体を左に少し傾けている。
これは剣は「武」、教典は「智」を表し、文武両道、首を傾げるように
しているのは、常に民衆の声に耳を傾けているからだ、との事。
り「!!!あっ!ほんとだ! 剣、持ってる!」
”武器”にも異常に反応してしまう私。その他にも、物語の中でしか聞いた
事のなかった武器を持つ仏像に興奮。

そ「いいねぇ、りんむうは。そういう楽しみ方も出来て・・・。」

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