2月15日(土)《北京の想い出》上映のお知らせ(現代中国映画上映会)


現代中国映画上映会です。

次回の定期上映会は、2月15日(土)に、1920年代の古きよき北京を舞台に
した物語《北京の想い出》を上映します。

上映会場は文京シビックセンターの2階にあるシビックホール(小ホール)です。
皆様のご来場をお待ち申し上げております。

現代中国映画上映会 gentyuei@parkcity.ne.jp
http://www1.parkcity.ne.jp/gentyuei/

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★★★第499回現代中国映画上映会(定期上映会)★★★
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●上映作品:劇映画《北京の想い出》
       1982年/上海電影制片厂/16mm/カラー/シネスコ/98分
       日本語字幕スーパー
       第2回マニラ映画祭(1983年)グランプリ受賞作品
       原題◎城南旧事(My Memories of Old Beijing)
       原作◎林海音『城南舊事』(1960年発表)
       監督◎呉貽弓(ウー・イーゴン)
       改編◎伊明(イー・ミン)
       撮影◎曹威業(ツァオ・ウェイイェ)
       美術◎仲永清(ヂョン・ヨンチン)
       主演◎沈潔(シェン・チエ)、鄭振瑤(ヂェン・シェンヤオ)
          張閩(チャン・ミン)、張豊毅(チャン・フォンイー)
          厳翔(イェン・シャン)、袁佳英(ユェン・ヂアイン)
●上映日時:2月15日(土) 午後6:55上映開始(開場は6:35)
●上映会場:文京シビックホール(小ホール)
          (文京区役所がある文京シビックセンター2F)
       東京メトロ丸ノ内線南北線 後楽園駅 直結
       都営地下鉄三田線大江戸線 春日駅 直結
       地図: http://www1.parkcity.ne.jp/gentyuei/civic.htm
●会 場 費:1200円(会員)、1600円(非会員)
●入 会 金:600円(一般会員、同時入会可、有効期間1年)


 1920年代の北京。古きよき北京の雰囲気が色濃く残る時代だった。今は台湾に住
む林英子(リン・インヅ)は、かつて住んだ北京の城南にある胡同(フートン)に遊ん
だ子供時代を懐かしく想い出していた。そこには物売りがあふれ、ラクダが郊外か
ら出入りし、活気にあふれたところであった。
 北京の城南に住む5歳の英子。彼女の家は比較的裕福だった。家の近くにある惠
安会館の前にはいつも秀貞(シゥヂェン)という女がぼうっと佇んでいた。彼女は英
子のいいお友達だった。しかし、学生運動に熱心な彼女の恋人は警察に捕まって行
方不明になっており、しかも子供までさらわれて彼女は気がふれていた。彼女の子、
佳子(ヂアヅ)は養父母に虐待されたため秀貞に保護されていたのだ。秀貞は英子と
一緒に佳子の実の親を探すが汽車に轢かれて非業の死を遂げてしまった…。
 ほどなくして別の家に引っ越した英子。学校に上がった彼女は家の近くにある荒
れ果てた屋敷に出入りする男と知り合った。弟想いの彼は実はこそ泥。弟を学校に
やるための泥棒だったのだ。警察に捕まったその男は目くばせしながら英子の前か
ら消えた。
 林家のお手伝いさんの宋さんには子供がおり、英子の弟と一緒に仲良く遊んでい
た。しかしある日、英子が学校から戻ると宋さんが号泣している。子供が溺れ死ん
だというのだ。失意の彼女は林家から去っていった。
 英子と弟をかわいがってくれた最愛の父親。進歩的学生の良き理解者だった父親
も肺ガンを患い逝ってしまった。
 みんな彼女の元から去ってしまった。そして彼女自身、北京から去り、今は懐か
しくその時代を想い出している…。

本作は、台湾の女性作家・林海音(1918〜2001)の短編小説を上海映画制作所が
1982年に映画化したものである。1983年のマニラ映画祭でグランプリを獲得した他、
金鶏賞の最優秀監督賞・最優秀助演女優賞・最優秀音楽賞を獲得した。監督・呉貽
弓の日本公開作としては本作の他、《孔家の人々》がある。
 林海音は大阪で生まれ、5歳のとき父母に連れられて北京の城南に移り住んだ。
それから1948年に台湾に帰るまでを北京で過ごした。本作の原作は、彼女が1960年
に台湾で発表した2冊めの短編小説集『城南舊事』の表題作で、故郷の台湾に帰っ
てから子供時代を過ごした北京を懐かしく想って書いた短編小説である。映画全編
に流れる童謡『旅愁』のメロディは懐かしさの感覚をよりいっそう確かなものにし
ている。
 なお、こそ泥は今や大俳優となった張豊毅が演じている。


※スチール写真などは次をご覧下さい。
http://www1.parkcity.ne.jp/gentyuei/future.htm


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