一時帰国編

私は、家の電話や携帯電話で、うえーい?にーはお!と出てしまったことが
何度かある。

帰国の際に、通関のとき申告書にサインを求められることがあるが、
空港職員の前でサインをしなければならない。
私の名前には、中国語で簡体字になっている文字があり、線が2本ほど
省略されていて、形も微妙に違っている。
書きなれると、この簡体字、とても便利なのだが、日本でも、つい、
それでサインをしてしまう事がある。
慣れというものは、恐ろしいもので、無意識に書いてしまうのだ。
大概、書いた直後に気づき、線を書き足すので、漢字の形は変形しており、
「自分の名前を書き損じる、怪しい人」になってしまう。
たぶん、空港の職員から見ると、この行為は、めちゃめちゃ怪しいんだと思う。
小学生だって自分の名前を書き損じたりはしないだろう。

先回帰国した時、申請書のサインを書き損じてしまい、あーあ、といいながら、
線を書き足したら、「あのー、パスポートをもう一度見せてください」と、
パスポートの再提示を求められてしまった。
偽造パスポートじゃないですよ、ちょっと怪しいけど、生粋の日本人です・・・と
心の中で言ってみたが、口に出したら、おそらくもっと怪しまれるに違いない。

どうやら、中国ライフが長くなればなるほど、”怪しい日本人度”が
アップしていくようだ。
これは、家族や友人にも、よく指摘されるから、気のせいではないと思う。
日本社会に適応できるかなぁ、と、時々不安になることもある。
そして、この分では、日本での社会復帰は遠ざかる一方かもしれない。
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