敦煌

以下の内容は2004年に投稿されたものです。状況は当時のものです。
今回の「読者の声」では西安の旅行社にお勤めのYさんから
回答をいただきました。

先日、ぷりやっこさんから質問いただきました。
敦煌についてです。ご家族の渡航について心配されています。

ぷりやっこさんから 質問 

自分の母が敦煌へ行きたいといっておりますが、
父が危ないからやめろと反対しております。
危ないと言う事もないでしょうが
心配する父の気持ちもわかります。
実際北京や上海等の都市に比べ、
治安や現地の状況などはどのような感じなのでしょうか?

また、行くとすればどの時期が比較的過ごしやすいでしょうか?
やはり真夏は外した方がよいのでしょうか?
聞くところによると風に乗って砂が舞う(黄砂の事でしょうか?)
時期があると聞きました。それはいつごろでしょうか?

色々細かいところまでお手数おかけしますが
よろしくお願いします。


Yさんにご回答いただきました。

西安のYさんから 

敦煌は危ないのか」と言うことですが、この“危ない”の意味も
いろいろあると思います。
私の個人的な意見ですが、重大犯罪に巻き込まれる危険性は欧米に
比べれば少ないと思います。すりや置き引きなどに関しては敦煌
限らず日本を含めた世界中どこでも起こり得ることですから、これ
は危険の範疇に入らないと思います。
交通事情は日本と違い右側通行で、観光地によってはゴビ灘という
岩砂漠の中の舗装道路を走りますから、人によっては恐怖感を覚える
方もあるかもしれません。
では、ぼったくりなどに関しては、これはあきらめるほかありませ
んね。
中国は定価制であって、定価制でない面がありますから。
交渉ができるところでは、
?現地人(現地の方言を話す人)、
?外地人(中国語の標準語を話す人)、
?外国人(片言の中国語が話せるもしくは全く話せない外国人)
によって3つの値段があります。
交渉はお互いが相手を見ますからね。
不公平だと言われてしまうとそれまでですが、このような商習慣の
ある土地にいる以上は郷にいれば郷に従えで、
こっちのペースで交渉を進めるほかないですね。

私の友人で中国語がほとんど話せない中で、一人でバックパック
担いで西安からウルムチまで旅行した女性がいます。
また、私自身がシルクロードを旅行しているときに、やはり片言の
英語しか話せない中でシルクロードの一人旅を楽しんでいる中年女性
に会いました。
このように敦煌シルクロードバックパッカーが非常に多く、
言葉がわからなくても旅行を楽しんでいる人が多いところです。

季節的には5月〜9月がオンシーズンです。
一番暑いのは7,8月ですね。
日没が8時前後と遅いので、ゆっくり観光できますし、
鳴沙山に沈む夕日を見に行くのも楽しいと思います。
前述の通り、敦煌そのものがゴビ灘の中にあり、また、市内には
砂山の鳴沙山があり、その地理的関係から風が強い日には砂が舞う
こともしばしばあると思います。

私は西安で生活していますが、部屋の中に一年中砂があります。
窓の隙間から遠くモンゴルの砂漠から風に乗って運ばれて来た砂が
入り込むのです。
西安でこれですから、敦煌も同じではないかと思います。

最後に敦煌のとある珈琲ショップのアドレスを紹介します。
中国人女性と結婚した日本人がご夫婦で経営しているお店です。
何らかのヒントが得られるのでは。
http://www.wada-denkido.co.jp/yingying/


Yさん、丁寧に回答いただき、ありがとうございました。
私も同業として見習いたいと思いました。



http://homepage3.nifty.com/kamakurakoka/