中国の車市場編

今回から中国の自動車市場についてのお話です。
(注:文中の内容は2002年当時の内容です)

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自分で言うのも何だが、今、私は中国でも数少ない?
中国の自動車業界の情報通になっていると思う。
もっとも自動車業界のニュースばかり、一年中見ていたら、
どんなに興味がなくても、それなりに詳しくもなる、というもの。
しかも、翻訳となると、それらの記事を斜め読みするのではなく、
隅から隅まで何度も読み返して、内容を完璧に理解しないと
訳せないだけに、記事の内容に対する理解度もかなり高いのだ。

そんなわけで、かなり情報通になったものの、
相変わらず、パーツの名前や用途、専門用語は心もとないのだが、
その点も昨年と比べたら、だいぶ進歩したように思う。
取引先から中国の自動車業界の動向について聞かれても、
もっともらしい意見を(もちろん全て、記事の受け売りだが)
それらしく論じられるようになってきた。

さて、今日は中国の自動車業界について、お話ししよう。
先ごろ天津にトヨタ、広州に日産が進出し、日本でも
中国の自動車市場に対する注目度は、かなり高いのではないだろうか。

今後、これらの部品会社さんがこぞって進出を始めると見られているが、
自動車業界に限らずいえば、中国に進出している数も多いが
撤退していく数もかなり多いようだ。
だから爆発的に日系企業が増えていく、というわけではないのだ。
WTOに加盟したとはいえ、まだ完全に市場が開かれたわけではない。
これから5年間ほどが過渡期で、徐々に開放していくようだが、
地場産業というかローカルメーカーを保護するために、
政府が外資の投資比率や外資系銀行の人民元の取り扱いなどを
制限したりしているので、やはり一筋縄ではいかないのでは・・・と思う。
なんせ、相手が中国なだけに、イバラの道だったりもするらしい。

中国ではまだマイカーの普及率が低く、一般市民の足は
自転車とバス、都市部ならば、地下鉄、といったところ。
しかし、13億の人口を有するだけに、普及率が10%になったとしても
日本人の総人口に相当するだけの需要が発生するのだ。

中国の車市場は、いま、すごい盛り上がりを見せている。
中国の歴史上で最高の盛り上がり!と言っても良いと思う。
WTOに加盟して、関税が引き下げられたことで、
輸入車が値下げされたため、輸入車の売れ行きも良い。
そして輸入車の値下げに伴って国産車も値下げされたため、
新聞やニュースなどでは、「過去最高の販売台数の記録を刷新」
してばかりである。

                         (つづく)
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