シリーズ 目的別!携帯の選び方(2006年の内容です)

「いつものケータイ」の本当の意味とは

前回は、090や080の携帯を中国へ持ち込む場合、着信に気をつけるとい
うことだった。そして実はもう一つ大事なポイントがある。

それは「着信」だ。

ん?着信って前回やったよね。そう感じ頂けるのは筆者として有り難い。
このコラムをきちんと読んでもらっている証拠だから嬉しいのだ。

着信は着信でも「自分にとっての着信」、つまり同時に相手にとっては
「発信」となる。「自分にとっての着信」、これで相手に迷惑をかける
可能性があるということを今回はお伝えしたい。

旅行でも出張でも構わない、あなたが中国へ渡航した時、持って行った
携帯で通話する相手を3人くらい思い浮かべて欲しい。その一人は日本
で留守番中の家族だろう。

では、中国国内に居る相手と連絡を取り合う可能性は無いだろうか?
日本人、中国人の区別は無く、中国に滞在する人ということだが、きっ
と誰かの顔が思い浮かぶハズだ。

例えばそれは、空港に出迎えに来きくれるローカルスタッフだったり、
現地に住んでいる友人だったり、或いは時間差で先に出張している同僚
だったり。

この人達からあなたの携帯に電話がかかってくる場合、相手がどうやっ
て電話をかけるか想像して欲しいのだ。

番号は 090 の・・・・えっ、ここは中国? それでかかるの?

日本からは電話をかける人は、そのまま090や080のままでOKなのは知っ
ているけど、中国内からかけてもらう場合は、どうするのだろう?

そう、ここが大事なポイントになる。

例えば、北京に住んでいる友人から、中国へ到着したあなたに連絡を取
る際、友人はあなたの携帯にかけるために、日本へ国際電話をしなくて
ならない。

090や080携帯は日本の携帯であり、中国へ持ち込んでも電話番号は変わ
らないし、中国の携帯番号にいきなり変わる事はない。何処に行こうが
090や080のままだ。

日本の国番号が81なのはご存じだろうか?日本の電話は国番号81を背負っ
ていて、海外から日本へ国際電話をかける場合、日本の国番号81が必要
になる。

つまり中国国内から日本(の090携帯)に国際電話をかけようと思えば、

========================================================
00 81 90 XXXX XXXX  ※最初の00は中国の国際通話コード
========================================================

というダイヤル方法が必要となる。これはあなたが中国に居ようが、日
本に居ようが、「国際ローミング」の090や080携帯を使っている限り、
永遠に変わらない。

極端な話、相手の目の前に居たとしても、相手には国際通話の料金を支
払わせてしまう、つまり通話料を沢山使わせることで、相手には迷惑を
かけるという図式なのだ。

日本国内の携帯から国際通話する場合は、一部を除きKDDIとかの国際電
話会社へ申込が必要だが、これは中国でも同じで、中国発の国際通話料
はあまり安くなく、諸物価と比べたらかなりの高い水準にある。

従い多くの一般中国人の携帯は国際通話の申込をしていない(=国際通
話が出来ない様になっている)可能性がある。国際通話になるため、直
ぐ目の前の携帯にもかけることが出来ないというワケだ。

仮に国際通話がOKだとしても、相手には中国から日本への国際電話料
金がかかるばかりか、自分自身の090携帯には、高額な着信料金がかか
る。つまり1回の通話に二重に高額料金がかかっていることになる。
(着信料金は前回コラム参照)

簡単な連絡や短い通話なら、それでイイかもしれない。だが、いつも短
く済ませられるとは限らないし、それでは連絡ツールとしての携帯の意
味が無いかも知れない。

090や080携帯を海外で使う時には、是非このカラクリを十分理解した上
使って欲しい。そうすれば、やはり便利な携帯である。

では、相手にも迷惑をかけず、自分も安く上げる方法はあるのか?

それは次回また



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