ハルピン極寒編 松花江周辺 その2


松花江の近くまで来ると風が強くなるし、慣れない我々には少々辛かった。
しかし、やはりそこにも辛さを忘れさせてくれる光景が待っていた。
もちろん一面の氷と化した川は圧巻で、この景色を見られただけでも来た
甲斐があったと感動もひとしおだ。だが、その氷の上で遊ぶ人々の姿はさ
らに興味深い。

凍った松花江の上には、スケート場や氷上バギー(?)などいろいろなア
ラクションが準備されていて、ちょっとした遊園地のようだ。
犬ゾリだって体験できるし、松花江を馬車に揺られてぐるりと一周する事
もできる。さらには、太陽島までは浮橋(といっても川の大部分は凍って
いるので浮いている感じは全くない)の上を歩いて行くこともできるのだ。

数あるアトラクションの中で、若者にもっとも人気があるのは、岸の上か
ら一気に凍った川面まで滑り降りる大滑り台のようだ。敷物に座って滑る
のだが、かなりのスピードが出て迫力満点だ。1人寂しく滑るより、何人
もが繋がって滑った方がスピードも速いし、楽しい。数人の若者が一群と
なってキャーキャーいう金切り声とともに滑り降りてくる。親子連れも、
カップルも、次から次へと滑る。とにかくみんな楽しげだ。

松花江は何度見ても飽きる事がなく、その後も何度か足を運んだが、天候
と時間によっては霧氷を見る事もできた。川沿いに真っ白の並木が続いて
いる様子は、幻想的で美しい。霧氷は空気中の水分が冷えた木々の枝に付
いてできる。冬場乾燥しているハルピンでなぜそんな事が起きるかは、松
花江が完全には凍結しない事と関係があるようだ。
霧氷といえば吉林が有名なようだが、初めて見る我々の目には、ハルピン
の霧氷も十分迫力があったし、自然の神秘を感じる事ができた。

                      (つづく)

                      (つづく)
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