ラサ市内と郊外観光(8/16)

しかし一番驚いたのは、峠に着くまでの道中、山の稜線にそって、
ずっと鉄塔と電線が続いていたこと。
あんな所まで、どうやってあの鉄塔の材料運びこんだのか?
どうやってあんな山の頂上に立てたのか?

やはりこれは、偉大なる我らが英雄、『解放軍同志』のみなさまの、
血と汗と涙の結晶なのであろうか??

あまりにも道が悪い為、お昼寝中の車内も次々と目を覚ます。
遠くの斜面にたくさんの黒い点々が見える。
近づくにつれ、それが放牧中のヤクの群れであることに気が付く。

道端に生えている草花も、高山植物である。
密集して咲いている白い小さな花は、もしやエーデルワイスでは?
小さな紫の花は高原のスミレ??
正直に言ってこの方面の知識がない私は、勝手に思い込んで感動に
浸っていた。

すると突然、絵描きの24才が、
「あ〜っ!!!青いケシの花!!!」
と叫んだ。
なんと、去年 昆明で開催された花博で、入場して最初に展示され
ていた幻の高山植物
人工栽培されたものしか、普通は見れない(らしい)。

言われてみれば確かに形はケシの花。そして色はなんとも不思議な、
土の黄色と、草の緑と、空の青と、雲の白しかないはずのこの
4,000mの世界には考えられないような青紫色である。
表現は悪いが、何か人工的な、まるで何者かの手によって着色され
たかのような不自然さなのだ。
しかし、決して美しくないのではなく、逆に妙に鮮やかで、人々を
魅了する ような美しさ。まさに”ケシの花”である。

野生で咲いているこの花をあちこちで見かけるようになったと
思ったらそこはもう目的地、標高4,800mのガランパ峠に到着である。


                     (つづく)
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