お題:若い娘さんを預かる

世の中は黄金週間ですね。
雨・雨・雨・・・終わりそうでなかなか雨季が終わってくれません。
この雨が終われば、40度近い日がつづく夏になります。
冬→雨季→夏→冬という感じで、春と秋がほとんど感じられない。
突然にわかにかきくもりい〜ずううああああっつつ!!!と、
猛烈な音を立てて天からぶちこぼした降り方。
これが熱帯のスコールという奴なんだなーと・・・。
雷もガンガンドカドカピカピカです。
地元の人々は傘をさす人が少なく、
もー、どーせ濡れちゃうなら濡れちゃうでいいやって、ささないみたいです。

雨季なのに、あんまり折りたたみガザを持ち歩く習慣もないですよね。
雨をいいことに、明日から若い娘さんを預かることになったというのに、
掃除をする気が起きません。
さっき生徒の林さんから
「妹は明日の朝、長距離バスで桂林に到着いたします。
先生どうぞよろしくお願い致します。」と、
電話がありました。
林さんはもう日系企業に就職も決まった、卒業間近の超真面目な優等生。
日本語ことわざマニアで驚くぐらいの博識ぶり。
(しかし、「あばたもえくぼ」「すきこそ物の上手なれ。」等とかは使える
けど、「武士はくわねど高楊枝」とかは、憶えてても生涯で使うときあるの
かな?テストにも出題しなそうだし・・・)
明日の朝、林さんは福建省から妹を連れて我が家にやってくるのです。

去年の夏、スイカを皆で食べながらの学校の帰り道
「それにしても、いつもいつもよく勉強してるね〜」と言うと
「私の学費は、高校に行かないで働いてる妹が給料で支払っているのです。
海産物の加工の工場は、給料も良くないし、仕事も大変だし、妹は苦労し
ています。電話で話すときは、お兄さん、勉強をがんばってくださいと言
います。ですから、私は本当にがんばらなくてはなりませんと思います。
卒業した後、私は自分の給料で、妹を学校に行かせるつもりです。だから、
私はがんばらなければなりません。」とのことでした。
猛勉強、兄弟愛のドラマあり。

そんな訳で、めでたく就職も内定し、妹さんも新学期からこっちの大学の
成人クラス(お金を払えば試験なしで入学できるクラス。
大学が正規のコースと別に、年専門学校もやってるみたいなもの。)
新学期は八月末あたりからスタートなのですが、早目に日本語の勉強を始
めるつもりです。黄金週間には仕事を辞めます。
「妹は先生の近くに部屋を借りることにしますから、勉強を教えてもらえ
ませんか?妹は大変日本語の勉強に対して、興味を持っています。」
ということで、
「じゃあ、うちに一緒に住んだらどう?家賃は要らないから、その分でC
Dの機械とか教材とか、勉強に必要な物をそろえた方がいいよ。
お客さん扱いは出来ないから自由にしていいよ。私は料理しないし、掃除
も下手だから手伝ってくれたりすればいいし。私も、まったく日本語を知
らない子と一緒に住めば、中国語の勉強になるでしょう。まだはっきり決
めてないけど、来学期は多分、桂林にはいないと思う。長くは教えてあげ
られないから、短い間でも一緒に相互学習しましょう。」
と提案したのでした。

妹さんは大変喜んでいるそうですが、ちょっと逆の立場で考えてみると、
もし自分が一言も中国語を知らないときに、いきなり中国人と同居生活と
かって・・・結構怖いかも。
妹さんははたして大丈夫なんだろうか?不安なんじゃないだろうか?
歳も、17.8歳か。若いなあ。
生まれてから一度も島から出たこともないのに、
見知らぬ土地で外国人との生活か・・・。

あー、雨も上がったし、簡易ベットの周りの本の山と洋服の山だけでも
なんとか・・・
でも、生徒達の寮も遥かにスゴイレベルの散らかし様でさえ、ニコニコ
快適そうにしてるからもーいいか・・・。
いや、いや、日本語教師(失業中だけど)として日本人の文化や習慣、
日本人のキレイ好きで衛生観念が強い習性を、現実に態度で示さないと
説得力が・・・と、うなってる間に掃除するならしろ。自分!
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