6月24日(土)劇映画《胡同の理髪師》上映のお知らせ(現代中国映画上映会)

次回の上映会は6月24日(土)に、北京の胡同に生きる90歳を過ぎた老理髪師を
描いた哈斯朝魯監督による劇映画《胡同の理髪師》を上映します。

上映会場は後楽園駅前の文京シビックセンター2Fにあるシビックホール(小ホー
ル)です。
皆様のご来場をお待ち申し上げております。

現代中国映画上映会
mail: gentyuei@gentyuei.com
HP: http://www.gentyuei.com/

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★★★第536回現代中国映画上映会(定期上映会)★★★
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●上映作品:劇映画《胡同の理髪師
       2006年/山西映画制作所/35mm/カラー/ビスタサイズ/105分
       標準中国語(普通話)/日本語字幕スーパー
       原題◎剃頭匠(The Old Barber)
       監督◎哈斯朝魯(ハースーチャオルー)
       脚本◎冉平(ラン・ピン)
       撮影◎海涛(ハイタオ)
       美術◎金楊(ヂン・ヤン)
       音楽◎査干(チャー・ガン)
       録音◎李志忠(リー・ヂーヂョン)
       主演◎靖奎(ヂン・クイ)、張耀興(ヂャン・ヤオシン)
          王洪涛(ワン・ホンタオ)、王山(ワン・シャン)
          馬景龍(マー・ヂンロン)、宋戈(ソン・グー)
●上映日時:6月24日(土) 午後6:55上映開始(開場は6:35)
●上映会場:文京シビックホール(小ホール)
        (文京区役所がある文京シビックセンター2F)
       東京メトロ丸ノ内線南北線 後楽園駅 直結
       都営地下鉄三田線大江戸線 春日駅 直結
       地図: http://www.gentyuei.com/civic.html
●会 場 費:1300円(会員=有効な会員証をお持ちの方)
      1600円(非会員=入会しない方、当日)
●入 会 金:700円(一般会員、同時入会可、有効期間1年)
       ※同時入会(再入会)の方は会場費100円割引あり

※ご来場に当たり、ご予約や申し込みは不要です(受け付けていません)。
 直接会場へお越し下さい。先着順入場となります。


 外国人に人気が高い北京・什刹海付近の胡同(フートン)の一角に住む敬(チン)爺
さんは90歳をとっくに過ぎた老理髪師だ。昔は店を構え有名人の顧客も多かったが、

今は店を持たず予約表に従い一軒一軒お得意さんを回って髪を整える日々を過ごし
ている。爺さんは民国時代からずっとこの仕事を続けている。顧客の中には寝たき
りの老人もいる。しかし、そんな老人も爺さんが髪を切り、ヒゲを剃ってやるとし
ゃんとしてくるから不思議だ。
 爺さんの地区にも再開発の計画があり、立ち退き補償のために調査員がやってき
て家屋の面積を測る。調査員は、元々あった家屋の面積が対象だから勝手に建て増
した分はダメだと言い、壁に「拆」という取り壊し予定の印を大書きし去っていっ
た。爺さんが近所の老人たちとするマージャンでのもっぱらの話題は知人たちが次
々と亡くなっていること。ある日、爺さんがなじみの客を訪ねるとテレビがつけっ
ぱなしになっていた。何度声をかけても返事がない。人を頼みドアを開けて中に入
るが既に手遅れだった。
 地区委員が爺さんを訪ねてきた。身分証が新しくなるから写真を用意しておいて
欲しいと言う。委員は、『今度の身分証はICチップ入りで20年は使えるから』と
言って帰って行った。20年と聞いて90歳をとっくに過ぎた爺さんは苦笑するしかな
かった。
 趙(ヂャオ)さんの息子が爺さんを訪ねてきた。新しいマンションに移って寝たき
りになったのに誰にも頭や顔を触らせず困っているというのだ。慣れない高級車に
乗せられマンションに連れてこられた爺さんは、横たわる趙さんの顔と頭を綺麗に
してやった。ほどなくして趙さんは亡くなった。
 中国の盛装である中山服をあつらえ、自分についての話をテープに録音する爺さ
ん。これだけ長く理髪師をやってきたのに他人に切ってもらったことがなかった爺
さんは、露店で営業する若手に自分の頭を任せた。明日は写真館で写真を撮るのだ。

 爺さんの息子が訪ねてきた。孫が生まれたのだ。爺さんにとってはひ孫だ。すで
に息子もリタイアしている。爺さんはベッドの下から箱を取り出し、中の金を息子
に渡した。
 90歳を超えた爺さんは今日も胡同で三輪車をこぎ、理髪師として働いている…。

 本作は、実際に90歳を過ぎて現役の理髪師として働いていた靖奎の生き様を取材
し劇映画に仕上げた作品で、主人公を演じたのも靖奎自身である。本作撮影時に93
歳であった靖奎はその後も理髪師を続け、2014年10月31日に101歳で亡くなった。
 北京の下町に残る胡同とそこに生きる人々を描いた作品でもあり、観光地として
残されるもの以外はどんどん消えつつある古い風景を映像に残した作品でもある。

※上映会場において《胡同の理髪師》が劇場公開されたときのパンフレット(採録
 シナリオ付き、700円)の販売があります。
※上映作品のスチール写真などはHPをご覧下さい。
http://www.gentyuei.com/future.html#20170624
※この作品のDVD類は中国国内では発売されていません。

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