帰国後奮闘編

センベンさんは日本に戻り通訳、翻訳に奮闘中です!
徐々に立ち位置もしっかりしてきたようです。
(2004年ごろの内容となります)

ちなみに私は警察の通訳もするが、警察の通訳報酬は、
国庫からの払い出しと、県の方からの支払いと2種類ある。
たとえば、逮捕者が出た場合、嫌疑が不法滞在と風営法違反など
2つとかになっている場合は、不法滞在の取調べは国庫、
風営法違反などの取調べは県から、というように分けられ、
同じ被疑者の取調べでも、今日は不法滞在について取り調べます、
これから風営法違反について、といったように、
毎回、時間を計って取り調べを行なう。
以前は、時計を私に見せ、「○時×分開始」と言って開始時間を
ノートに記入し、「△時*分終了」というように、毎回、時間を
確認して、
「不法滞在を○時間△分、××違反を○時間△分で間違いないで
すか?」と
私に確認させて、最後に私が確認印を押していた。
不法滞在○時間、風営法△時間、というように、別々に計算され、
片や国庫から、片や県から、別々に時間差で振り込まれるのだ。
取り調べる刑事さんによっては、わりとどんぶり勘定だったりす
ることもあるし、
最近は、留置所から被疑者を出し入れした時間よりマイナス4?
5分で記入されていることが多いようだ。

ちなみに不法滞在とかは、つい最近まで罰金が最高で30万だった。
取調べは通常の逮捕で拘留10日、
拘留延長となると計20日間とかにわたるので、
通訳への支払いだけでも
トータルで20万とか30万近くになったりする。
しかも彼らは、冷暖房完備の留置所でタダで飲み食いし、
お風呂に入って、寝泊りさせてもらえるのだ。
中国人によっては、
「留置所の生活が日本に来てから、一番いい生活」とか
言う人もいる。
「おいおい、日本の税金で、なんで君らを養うねん?」と
本気で思ったりする。
通訳報酬だけで、罰金の30万くらい軽く飛んだりするし、
取調べをすればするほど、留置所にいる時間が長くなり、
費用がかさむのだから、
不法滞在など他に犯罪を犯していない場合は、
取調べなどせずに、さっさと強制送還にするに限る!と思う。
そもそも、最高30万の罰金って、少なすぎませんかねぇ?
物価が日本の数分の1に過ぎない中国の不法滞在の罰金は
1日500元(今のレートで約7000円くらい)なのだ。
しかも上限がないようで、延々と加算されていく。
あんなに物価の安い中国で一日7000円なら、
日本なら少なくとも
一日あたり1万円くらいにしても良いように思う。
1年で365万くらいにして、きっちり支払わない限り、
帰国できないとなれば、
不法滞在はグっと減るような気がする。
だいたい彼らは、日本や日本の入管・警察をなめきっているのだ。
ビザが切れても、ある程度稼いで、帰国したくなったら、
50万くらい用意して入管に出頭すれば良い!くらいの
安易な考えでいる。
(しかも、実際のところ本当にそれでOKらしい)
その50万の内訳とは、罰金30万と、チケット10万、
その他雑費10万、だと思っていたのだが、聞くところによると
罰金の30万は、ほとんどのケースが取れないらしい。
この話を警部さんから聞いた際、取れないのか、取らないのかは、
私もさすがに追求できなかったが、
はぁ??罰金、取らないの?なにそれ???と(←心の声)、
ちょっと唖然としてしまった。
有名無実なのか、実際問題として、その罰金は、
確実に取れるものではないようだ。

そりゃぁ、不法滞在・不法就労もなくならない訳だ・・・
と妙に納得である。
どんなに日本で稼いでも、罰金で何百万も取られるなら、
そんなリスクをおかして、不法滞在や不法就労する人が減るのでは、
と思う。
もしくは、留置所に収容されてるときも、
一日いくら、とか徴収するとか、
貯金を全部没収する、とか?これも良い手ではないだろうか?
ちなみに最近、新たに得た情報によると、つい最近、
不法滞在のマックス罰金は300万まで値上げされたらしい。
が、徴収しないのなら、値上げしても意味がないと思うので、
きっちり徴収して欲しいと思うこの頃である。
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