帰国後奮闘編

以前、船で不法入国して、窃盗で逮捕されて、執行猶予で
強制送還となり、翌年、今度は別の名前を用いて偽装結婚
再入国してきて、また窃盗未遂・・・で逮捕、とか、
そんな懲りない人もいる。
日本の拘置所は「申し訳ないくらい待遇がいい。ご飯がおいしくて、
冷暖房完備で、すごく快適!!」と嬉しそうに言ってる中国人もいた。
まったく、そうじゃないっちゅうの・・・

また、嫌疑が風営法違反とかだと、
そんなこと私が言うんですか???みたいな取調室以外であれば、
確実にセクハラに該当するような、下ネタを通り越した
非常にリアルでめちゃめちゃ突っ込んだ事を聞く(言わされる)
こともある。
(これは、とてもメルマガに書ける内容ではない)
「うわ、マジっっ??」と正直かなりひるむし、
あまり口に出したくはない、
「刑事さん、面白がってないっすか?」といった気もしてくるが、
それでも一応、取調べなので、訳さないわけにいかないのだ。
そんなときは、できるだけ表情を変えずに、
ビジネスライクに訳すようにしている。

たとえどんな事を言わされても、忠実に伝えなくてはいけないので、
恥ずかしがったりしてはいけないのだ。
正直、「刑事さ?ん、この話題、嫌疑と関係ないよね?興味本位?」
と思うことも
多々あるし、この手の犯罪は被疑者はたいがい若い女性なので、
取り調べ室の中に、気まず?い雰囲気が漂ったりすることも多い。
刑事さんによっては、
「通訳さんに変な話をしていただいてすみません」と、
恐縮しまくっている方もいる。

警察通訳を始めてから、新聞を見る際には、まず社会面から見る癖がつき、
「今日は何か中国人犯罪、あったかな??」と、
チェックしている自分がいる。
「おっ、不法滞在の中国人逮捕ねぇ。まぁ、このまま入管送りかな?」
とか、以前とは、新聞の見方も変わってきた。
地元の警察署で逮捕していて、私に連絡がなかった場合は、
「どこに収監されたんだろう、この仕事、誰のところに行ったんだろう」
と少し気になったりする。
まぁ、民間通訳の数はかなり多いし、どのくらいの割合で私に回されてい
るのか、通訳者の優先順位で、自分がどのあたりに位置づけられているの
か、など、まだ全く把握できていないのだが。。。。

私の地元で逮捕したからといって、留置所が空いていないと、
別の署に収監されて、収監先の通訳に依頼するし、
逆によその署でも、私の地元で収監されると、私に回ってきたりして、
新聞そのものは、あまり参考にならないのだが、それでも、ついつい
「おっっ、中国人逮捕!」とか、ついついチェックしてしまう。
新聞発表よりも、私への連絡の方が早い場合もあって、
いくら新聞をチェックしても、記事が見当たらないこともあるし、
特殊なケースとして、残留孤児で、日本国籍であっても、
日本語が完璧でない場合は、やはり通訳をつける。
その場合は、新聞記事やニュースに日本名で出るので、
記事そのものを見落としてしまったりする。
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