青海省編

 都蘭から青海湖方面に戻る途中、橡皮山でバスを降りた。
行きに通りかかって、青海湖を見下ろす景色があまりにきれいなので、
是非ゆっくり散策してみようと思っていたまさにその場所である。
見下ろす青海湖ばかりではない、この辺りの草原は、
みずみずしい緑色でくるぶしが埋まるくらい丈もあり、
本当に美味しそうだ(羊の気分)。

国道109号線がその草原を横切っている訳だから、
公害が全くないとは言えないが、
車に乗って簡単に来られる場所にある草原としては、
もっとも状態がよい場所のひとつではないだろうか。
 
 周りには、チベット族のテントがいくつかあり、
羊の群れの向こうに羊を放牧しているチベット族の人影が見える。
少し小高くなったところには、オボがある。
オボの脇に洗濯物が広げてあり、その横で子ども達が遊んでいる。
少し曇り空ではあるが、遠くに見える青海湖は、
やはり青く輝いて見える。

  濃い緑のじゅうたんを敷き詰めたような草原を、
少し歩いてなだらかな尾根をひとつ越えたところで、妙な光景を発見。
先に見えるなだらかな尾根にそって、
3?4メートルの幅で一直線に土が露出しており、
緑のじゅうたんが一部線状に剥がされたようになっている。
道路にしては傾斜が急だし、人や馬が行き来する小道にしては広すぎる。
近寄って行って看板を発見した。
「光ケーブル埋設につき、付近を掘らないこと。」
工事直後なのだろう。
数年すれば周りと同じように牧草で覆われるはずだ。
表面は、今も昔も変わらない牧歌的な風景であるが、
地下にはしっかりと現代社会のインフラが整備されていたのだ。
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