帰国後奮闘編
署によっては、外国人犯罪が多いために、取調べ室も
めちゃめちゃ国際的で、(これは時期にもよるらしいが)
この前は、私のいる取調べ室で中国語、隣でポルトガル語、
その向かいでベトナム語、その両隣は中国語とタガログ語だった。
真夏にはエアコンも入るが、初夏で真夏日などがあると、
エアコンが入らないので、ドアを半開きにしていないと、
狭い部屋に3人でいると、暑くてうだりそうになるため、
廊下に面したドアを半開きにしたりする。
そんな時に、あちこちから外国語が聞こえたりすると、
「ここは一体どこ??」といった気になってくる。
警察の通訳をすると、そのままその被疑者の検察庁がらみや
裁判所での通訳を受けることも多い。
そういった関係で、弁護士さんと知り合い、弁護士さんの接見の
通訳などを頼まれたりして、どんどん広がっていくので、
やはり、この世界、コネクションが非常に大切なのだ。
警察の通訳や司法通訳といえば、よその都道府県ではどうなのかしらないが、
かなり高額の報酬が設定されている。
やはり犯罪者を相手にするので、ハイリスクな点が考慮されているらしい。
リスク代込みと聞くと、その報酬も妥当なのか、低いのか、
人それぞれだろうが、私は、まぁ、妥当だと思う。
確かに時給は高く、10分単位で計算していただけるのだが、
遠くまで行っても往復の交通にかかる時間や、
待機している時間はもちろん計算されず、
純粋に被疑者を取り調べる時間のみなので、
往復2時間かけて行って、
取調べそのものが1時間程度で終わることもあるし、
単純においしい仕事、という訳ではない。