ロゼッタ

独立したばかりのころ、渋谷bunkamura前を通りかかって観たいと思って立ち止まったものの、でも客先に行かないと行けないし・・・と後ろ髪ひかれる思いで立ち去ったベルギー映画、「ロゼッタ」を先週、恵比寿で見ました。5年越しに観ることができたわけですね。観ようと思えばDVDとかあるのでしょうが、家だと集中してみれないので、シリアスな内容の映画はひとりで劇場でみると決めているのです。
アル中の母親とトレーラーハウスで暮らす女の子ロゼッタが失業、求職に奮闘する姿を手持ちカメラが密着、ドキュメンタリータッチで描いています。(ストーリーはhttp://www.bitters.co.jp/filmbook/rst/rst_str.html をご参照)
深刻な内容なのですが、主人公の早足、音楽なし、緊張感あふれる進行で、湿っぽい感じでなく、むしろ力強く描かれています。(ラストは切ないですが)
監督は若者問題として捉えているのだと思いますし、日本でも社会に受け入れられない人々(実際は若者に限らないですが)の閉塞感は進行中ですから、もっと多くの人、とりわけ小泉氏やたいぞー君にもこの映画で自らの原罪を感じてほしいと思いました。