他社も教訓にしてほしい

毎朝納豆が欠かせない私としては、納豆復活してよかったけど
テレビでの会見によると、製作者(という表現は正確でないかもしれませんがご容赦)は「アメリカ出張で期待していた教授のコメントが得られなかった」、プレッシャーであせって捏造してしまったとのこと。

このコメントで反射的に思い出すのは、サンゴに落書きがつけられているという情報をもとに西表島まで出張、「沖縄まで出張させてもらったのに、成果がないと帰れない」というプレッシャーで 自分でカメラのストロボの柄でイニシャルの傷をつけてでっち上げてしまったおよそ18年前の新聞記事のことです。思い出すたび、複雑な気分になります。

県内で大火があったときに一緒に仕事させてもらいましたが、実直な方でした。この世界にままいるような、フレームアップして大言壮語するようなタイプとは対極の人だったという印象を持っています。

私は西表島にその2年ほど前、2週間ほど滞在していましたから、この記事が出たとき、「複数で潜るはずだし地元のダイバーが黙認するなんてありえない。でも○○さんが撮ったというのだから、島外の人間がやったのかな」と記事のクレジットにその人の名前があるのを見ながら、半信半疑でした。

地元のダイバーの抗議にも本社は例によって高圧な態度で対応したようですが、結局、本人も会社も捏造を認め、本人は解雇、社長も辞任します。

人は、私も含めて、誰でも過ちを犯す可能性があると改めて思いました。

どこの業界も根本は似たようなものかもしれませんが、成果が無くても威張っている人間は威張ってるし、ふつうに実直にやっているだけでもプレッシャーがどんどんかかってきます。特に労働環境が苛烈な業界は、人格破綻して前者になったほうが楽。支局のキレまくりデスクも若いときはおとなしかったらしいし、私も○○さんの年齢に達しましたが、ずっと在籍していたらずいぶんとゴーマンな人間になっていたと思うのです、才能ないから。
だからプレッシャーに負けて捏造しちゃうほうが人間らしい、と思えたりします。

ひとえに業界の構造問題なのだと思うのです。
他社もここぞとばかり叩くワンパターンはもうやめて
自分の問題として捉えてほしい