飛行機事故で思い出すこと

5年前の5月7日にあった中国北方航空6136便北京→大連の不幸な事故は、私にとっても衝撃かつ肝をつぶしたものでもありました。
インターネットで第1報を見て、私のところで航空券を購入されたお客さんが巻き込まれる最悪の事態を連想しました。

この春はCJ(中国北方航空)の成田ー瀋陽、大連を販売していました。
私のような最小パパママエージェントだけでなく、中国専門の旅行会社や都内の中国人経営のエージェント群もこぞって力を入れていました。

成田発に進出したばかりのCJでは、北京、上海などへの国内線特典(タダだったのです。北京だろうがハルビンだろうが延吉だろうが無料です。しかも富山発大連+国内線では変更も自由で1年openも可能でしたのでこれで北京留学なんてのが結構ありました)がついていましたので、国内線の手配を付けたケースがかなりあったのです。
さらにゴールデンウイークでも普段と同じ価格。21日FIXでも1年openでも同じ値段です(市場原理無視)

当時、CA(中国国際航空)が韓国で事故を起こしたこともあって、CJは結構お客さんを集めていたと思います。

事故にあった人たちのうち、翌日8日の大連→成田などを利用して日本へ帰る人たちが少なからずいたはずです。
(日本人の犠牲者が4名ありましたが、このうち女性1名の方はこのパターンを利用されたのだと思います)

最初は中国の報道機関のwebでも便名がわからなかったので、最終便の6136便(20:10-21:30 事故機)かその前の6122便(19:40-20:50)か判断できませんでした。
(機材は2便とも同じ)

予約記録を確認するとこの日6122便に予約したお客さんがいました。

やがて事故機の便名が6136便と判明しました。

お客さんには事前に「この6122便はFIX(現地で変更できない)です」とメールしていたので、まず大丈夫かなと思ったのですが、翌日確認するまでは不安でいっぱいでした。
FIX(北方航空ではそのようにエージェントに案内していた)とはいっても、予約クラスはYで、券面に制限事項の記載もなく、現地で何気なく変更できてしまうようでしたし、フライトキャンセル、本人の遅刻等で最終便に振替の可能性もなくもありません。

また、日本での報道では日本人名しか出てきません(お客さんは中国籍)。
記録ではどうやら予定通り搭乗したらしいですが、不安は完全には解消しません。

もともとご友人からの紹介で弊社に申し込まれていましたが、そのご友人もCJで中国に渡航していたので連絡がつきませんでした。

やっと安心したのは9日昼になってから。
ご本人から「大連に無事到着しましたよ。ご安心ください」むねご連絡いただきました。

思い返してみると・・・・・私は国内線の便名をお客さんに選んでもらう際にわざと最終便(6136)を外していました(夜は2便あったので最終便を外したのです)。

つまり朝の便か夜の便かということで、お客さんが夜の便を選んだのですが、もし夜の便を2つ並べてお客さんが最終便(6136)を選んでいたら・・・と思うと、
さらに6122を私が恣意的に勧めていましたから・・事故が最終便(6136)でなく6122だったら、と想像するとぞっとします。


(一応言っておきますが、中国系や中東系の国際線は台湾の航空会社より事故は少ないと思います)