しごと?の日常編 2 

こういった海賊版のCDは約5〜10元、DVDは7〜10元、
VCDは10元〜20元、と本物とくらべて
数分の1から10数分の1の価格。(注:北京での価格)
時々、中身が全然違ったり、全然見れない、聞けない、と
いったものもあるが、ちっ、やられた・・・と、あっさり諦められる
くらいの値段設定である。
パソコンソフトは値段にもよるが、最廉価のものが5元、
高いものは海賊版でも数百元する。
ゲームは購入したことがないから、分からない。

もちろん海賊版が違法であることは知っているが、
値段の格差を知ってしまうと、そうそう本物を買う気にならない、
というのが実情である。
海賊版を買ったことがない、という外国人には
これまでお目にかかったことがないくらい、
海賊版は、”外国人御用達”となっているように思う。
だから海賊版の取り締まりとか中国のコピー文化うんぬん
といった報道を見ると、私も片棒かついでるしなぁ・・・と、
ちょっと胸が痛む。
が、それでも買ってしまうのが、海賊版なのである。

さて、突然の行商さんの登場に、
お昼まで後10分弱という微妙な時間帯のためか、
他のスタッフはみな躊躇していたが、
どうやら私の目はキラ〜ンっっと光ってしまったらしい。
行商のおばさんは、それを見逃さず、
すかさずダダーっと私に寄ってきて、
「何が欲しいの?CD、DVD?」と、バッグを広げる。
ま、いっか、もうすぐお昼だし・・・、と、物色し始めた。
もうすっかり勤勉な日本人であることを忘れているらしい。

私は社内で役職もついていない、ノータイトルの
入社1年ちょっとの”ペーペー”であるが、
位置付けとしては、いわゆる”幹部”であると思う。
唯一の外国人スタッフであることと、給与面では、
ローカルスタッフと2倍以上の差があるので、
一応、社内では、”幹部”として扱われている、と思う。

私が物色を始めたとたん、ローカルスタッフが、
わらわらと集まってきて、ワイワイと物色を始めた。
どうやらホントは興味があったようだが、遠慮していたらしい。
センベンが見るなら・・・といった、赤信号みんなで・・・の
ノリで、オフィスは一瞬にして海賊版市場と化してしまった。
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