8月15日(水)ラサ市内観光(午後編)


横浜生まれのりんむうさんは1989年、北京の中央民族学院に留学していました。
今回初めて憧憬のチベットへ。
チベット族同学「格多」とも再会でき、チベット観光は続きます

(文中「り」  りんむうさん   「そ」  そーねいさん
    「く」ツアーでしりあった通称クレオパトラさん)


8月15日(水)午後 ラサ市内観光

「はああああ〜。」
タクシーの中で、思わず二人ともため息をつく。
り「よかった、会えて・・・。」
そ「もう、私、これでいいわ。今回の旅行、これだけでもう充分や。」
涙ぐむそーねい。
り「もう、そーねいったら、大泣きするんだもん。」
そ「だってさぁ、私、こんな感動する事なんて、日常にはないんよ。
  毎日毎日、同じ事の繰り返しで、仕事は辛くて・・・。こんな・・・。」

それを聞いて、私も切なくなってくる。
無言になる二人。
辛く、平凡な日常から逃げ出す為に、人は非日常を求め、旅に出るので
あろうか?

り  「それにしても、格多さぁ・・・。」
そ・り「太ったね〜。」

ホテルに着く。 集合時間には余裕で間に合う。

ク「どおっ? お友達に会えたっ?」
クレオパトラのおばちゃん、私達の顔を見るなり嬉しそうに聞いてくる。
り「はい、お蔭様で・・・。」
ク「アッラ〜、良かったわねぇ。」
そ「12年ぶりなんで、もう・・・。」
ク「一体、何してるの? 勉強?」
り「いや、働いてますよ。歌舞団なんで、楽器を演奏してるんで・・・。」
ク「楽器・・・。へぇ〜、変わってるのねぇ。」
り「? はあ・・・。(歌舞団の意味が判らないかな?)」
ク「どこで知り合ったの?」
そ「北京で、留学中の友達なんです。」
ク「それから、ずっとチベットなの? 一度も帰国してないの?」
そ・り「は?????」

どうやら、”お友達”は日本人だと思っていたらしい。

り「あの〜、チベット族なんですけど・・・。」
ク「えっ!! チベット人、なの??」

今度はおばちゃんの頭に、?がいっぱいである。

                            (つづく)

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