ローカルスタッフ編 

さて、会社のローカルスタッフの話に戻ろう。
私のいる会社では、新聞に人材募集の広告を出し、
面接をして、アルバイトで試用期間→採用、という仕組みである。

一回、新聞に広告を出すと、かなりの数の問い合わせがくる。
中国の失業率は定かではないが(もし統計があったとしても、
信憑性はかなり低いと思う)、少なく見ても日本の倍〜3倍以上だと思う。

そして中国人は、転職も求職も、すごく簡単に、手軽に行う。
条件のよい仕事があれば、翌日から行ってしまう人などもいるし、
知人の会社では、ある日、突然来なくなった人もいたそうだ。
もともと雇用保険などがないので、イヤになったら来ない、
他でいい仕事が見つかったから無断で辞める、というのもアリなのだ。

さて、そんな出稼ぎの彼女たちは、休日や平日、何をして過ごしているのだろうか。
同居人が多いだけに、私のように一人きりでつまらない休日を過ごしては
いないと思うのだが、普段何をしているのか、聞いたことはない。

大勢で寝泊りするのは、私にとっては毎日が修学旅行みたいだが、
中国では、中学や高校から寮生活を送る人も少なくないと聞く。
農村部だと、学校が遠くて通学できないため、入寮する人も多いようだ。
多くの大学は全寮制で、地元の学生以外は基本的に入寮する。
地元の学生も、帰宅が面倒くさいとか、寮の方が友達がいて楽しいから、
といった理由で、通学圏内でもわざわざ入寮する学生も多いらしい。

大学の寮は大体4人〜8人部屋であり、彼女たちは、
いわゆる「集団生活」に慣れているのだ。
だから2ベッドルームのアパートに、一人で生活している私が
不思議でしょうがないらしい。
「寂しくないか?ルームメイトを探さないのか?」と、よく聞かれる。
私もハウスメイトは欲しいが、ルームメイトは期間限定ならともかく、
正直言って、キツイと思う。
個々のスペースが確保された生活を送ってきた日本人は、
ある一定の期間以上にわたり、他人と同じ部屋に寝泊りするのは、
やはり大変であろう。
それに、ハウスメイトも誰でも良いという訳にはいかない。
信用できる人、気の合う人、生活のリズムの合う人、
といった条件が出てくる。
その点、中国人があっさりとルームメイトを見つけられるのは、
やはり集団生活に対する免疫があるからだろうと思う。

私もそうだが、「一人の時間が必要」という人は多いと思うのだが、
一般の中国人は、「一人になる機会」が、幼少時から少ないのではないだろうか、
と思う。
なんせ13億人いるのだから・・・というのは偏見かもしれないが、
中国では、一人になれる場所や静かな場所は、なかなか得がたい。
だから、他人との共同生活にスムーズに溶け込んでいけるのではないか、
と私は踏んでいる。
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