ポケットベル恐怖症

(2002年のメルマガに掲載したものです)
こんな商売をしていてこんなことを言うのもおかしいのですが、私は実は電話を
かけたり受けたり,特に初めての方からの電話は二重の意味で苦手。
最初の職場で昼夜休日かまわず鳴るポケットベルや泊まり番の真夜中にかかって
くる匿名,無言または「自称親子3代目の顧客」からの長い電話に悩まされた経
験がその原因となっているようです。また,電話に追い立てられるのとは別に,
敵対または高飛車な相手には強気に対処すべし,謝ってはいけないという、
その職場時代の教訓が染みついていて,いまになっても,時たまぞんざいな対応や
という形で現れるので、自分でも時々二重人格かと思うことがあります。

勿論,電話が苦手と言ってたら商売になりませんし、署名にも携帯電話の番号も
入れています。webの「営業予定」に携帯番号は掲載していました。ですが、
「掲載していました」と書いたとおり、最近削除してしまいました。
真夜中に初めての(しかも名前を言わない)人から価格の問い合わせを受けたりと
いうのも、この手の商売をしている人なら避けては通れないのも理解しています。
また、基本的には1日の大部分仕事しているので,1本くらいいいじゃないかと
言われればその通り?なのかもしれませんし、自営業が何を言ってるんだ,と
先達からお叱りを受ければ,全くごもっともとこれはホントに思うのです。
が、やはり夜中や休日にかかってくる(しかも相手は誰だかわからない)航空券
の価格だの明日行けるかだのいう問い合わせは精神衛生上よろしくないし、
それで対応を試みても(相手はあちこちに聞いているので)結果として受注に
つながる可能性が低いということもわかってきたので,
勝手ながら時間外に関しては「緊急事態」の定義を自分の中で勝手に規定し,
それに外れる電話はe-mailかFAXにしてもらって,それで反応が無くなる人の
ことは忘れる、と割り切ることにしました。
仕事とプライベートの電話番号を分けるという方法もありますが,やはり,
緊急事態はあるので、肝心なときに出ないのでは話になりません。
それに私自身が「緊急」と認識すればその対応は別に面倒ではありません。
仕事でバタバタすること自体は昔から習い性になっていますし・・・・
弊社はweb shopとはいえ自営業です。システム化してスケールメリットを図る
経営戦略にはなりえません。
常顧客でしたら電話ですべてすませてしまうことも有ります。
要は身は1つしかなく身体が資本ですから、心身の均衡を保つことが必要と
思っているだけのことですね。

2002/10