中国の強国構想

日清戦争での敗北から現在にいたるまで、中国にとって「日本」とは、常にその自画像を揺さぶる存在だったと言えます。著者は義和団事件辛亥革命汪兆銘蒋介石をめぐる論争を手掛かりに、歴史認識の変遷を論じています。日中関係の対立が深化しているいまこそ、近代史形成のなかで隣国に蓄積されてきた歴史認識や内在的論理を理解することが大切なのだと思います。