8月15日(水) ラサ市内観光(午前編)

横浜生まれのりんむうさんは1989年、北京の中央民族学院に留学していました。
今回(2002年)初めて憧憬のチベットへ。チベット族同学「格多」との再会は果たせるの
でしょうか?きょうはポタラ宮を観光中です。
(文中「り」  りんむうさん   「そ」  そーねいさん
  「く」道中一緒になったクレオパトラさん 詳しくはバックナンバーを
  ご参照ください )

8月15日(水) ラサ市内観光(午前編)

途中、休憩所でバター茶など飲みながら屋上へと出る。

空が青い。 雲が近い。 
太陽の光が直接あたって、ジリジリと音がしそうだ。
ポタラ宮の屋上から、ラサ市内を見下ろす。
歴代のダライ・ラマも、ここから街を見下ろしていたのだろうか・・・。

そ「歌舞団、どのあたりにあるんかねぇ・・・。」
ここまで来たからには、やはり格多には会いたい。

この時期はちょうど雨期あたる為、雲ひとつない晴天とはならなかった
が、これが良かったのかもしれない。たいして日に焼ける事もなく、
適度に爽やかな気候で過ごしやすかった。

午前中いっぱいかけてポタラ宮の中を見学し、あとはのんびりと下まで
降りてポタラ宮前広場へと出る。
写真を撮るには絶好のポイント。
そしてそこには私のだーい好きな”貸し衣装屋”が。
10分しかない自由時間の間に、衣装2着、写真は10枚程撮る。
衣装屋のおばちゃんに、色々とポージングの指導を受けるが、言われる
までもなく、要求以上のポーズを決める私。
「藏族なら、こうでしょう!?」
とばかりにノリノリである。おばちゃんも、
「え〜い、対〜。」
と大喜び。
そんな事をしていたら、ちょっと息苦しくなってしまった。

この後は広場前、ポタラ宮の下にある餐庁にて昼食。2階の一番窓際
へと案内される。
窓からは、ポタラ宮が目の前に見える。
「わ〜、ポタラ宮見ながら食事なんて、素敵〜。」
誰かれともなく、そんな言葉が出てくる。

その時、私はもう一つの窓を背に向けて座っていた。
私は窓から外を見る事が大好きで、電車に乗ってもバスに乗っても、
ずっと外を眺めている。よって、そーねいと旅行する時は、いつも私は
窓側に座らせて貰っている。
そんな私だから、自分の後ろの窓からは何が見えるのかな、とわざわざ
振り向いたのは、偶然か、それとも必須か??

り「はああっ!! そーねいっ! 歌舞団!!」
そ「あぁっ! うそっ!」

窓の外、なんと私達の目の前に、探し求めていた
「西藏自治区歌舞団」
の看板が!

あそこに”彼ら”がいる。12年前、あんなに楽しい思い出を作ってくれた
”彼ら”が・・・。

ク「なーに? どうしたの? 何があるの?」
そ「あ、いや、あの〜、実はあそこに友達がおるんですよ。」
ク「えっ? お友達??」
り「はい。探してたんで・・・。」
ク「アッラ〜、会いにいってらっしゃいよ〜。すぐそこじゃない。お昼
   なんて食べなくったっていいじゃない!」
そ「でも12年ぶりだし、覚えてるかどうか・・・。」
ク「12年ぶり?? 連絡はしてないの?」
り「はい・・・。」
そ「それに、あの中のどこにおるかも分からんし・・・。」

                             (つづく)
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