一時帰国編

私は連休のたびに帰国しているので、この1年で既に4度、帰国した。
留学生のころは年に2回、冬休みと夏休みに1か月単位で帰国していたが、
最近は10日間程なので、分散型になった、というところだろうか。

私はボスの好意で10日以上も休ませてもらっているが、通常は7日連休である。
せっかく帰るのだから、1日でも長く、日本にいたい、と思うので、
大体、10日から12日間を目処にしている。

一時帰国で感じたニッポンの印象は、まず、街が明るい!
道路や空気がキレイで、全体的に垢抜けていて、小奇麗である。
私はコンビニの明かりを見ると、ワクワクして、ついつい用もないのに、
吸い寄せられるように入ってしまい、うろうろと店内をうろついては、
新製品にいちいち感動する。
見るモノ見るモノ、全ー部食べたい!と思うので、スーパーやコンビニは
かなり危険な場所で、誘惑がいっぱい!である。

コンビニのある暮らしって、なーんて素晴らしい!!と、帰国のたびに実感する。
以前は母や彼氏がよく、「何かほしいものない?送るよ」と言ってくれたが、
そのたびに、「コンビニが丸ごと欲しい!!」と答えていたら、
最近、二人とも、「欲しい物ない?」と、さっぱり聞いてくれなくなった。
コンビニが欲しい!というのが、切なる願いだということが、
どうやら分からないらしく、冗談だと思っているらしい。

家のすぐ近所のスーパーは9時に閉まってしまうし、
すぐに食べれるものは置いてない。
それでも、北京での暮らしは以前の東北での留学生時代に比べたら
数段と便利になっているのではあるが・・・。
上海でも、「生活が不便だよ・・・」と言っている駐在員さんがたまにいる。
そんなときは、地方都市へ行って暮らしてみやがれ〜!と、心の底から思う。
私にとって、上海は大陸の中でも別格なのだ。

北京は首都だが、上海のほうが進んでいる点も多々ある。
東京と大阪、北京と上海、というように比較する人も多いが、
それもまた、ちょっと違う気がする。
私は上海から北京へ戻ると、都落ちした気分になる。
そして、北京から上海へ行くと、オノボリサンになった気分になる。

先ごろ、以前北京で留学していて、今、上海に住んでいる友人が遊びに来た。
いわく、「久しぶりに北京にきたら、何だか、共産党くさいよー。
こんなんだったっけ?」と驚いていた。
ずっと住んでいると気にならないが、ほかの土地から戻ってくると、北京の
政治色が強く、共産党のニオイがぷんぷんする点は、確かに気になるかもしれない。

そして、北京の大気汚染はかなり深刻なのだ。
2008年のオリンピック目指して全市をあげて改善を図っているが、
それでも、まだまだ、である。
11月から3月に、市内で一斉に入るセントラルヒーティングは石炭燃料なので、
冬場の大気汚染はとくにヒドく、空がピンク色になっていることも度々。
(注:夕焼けではない。光化学スモッグが出る日もあるのだ!)

だから、北京から帰国すると、日本って空気がキレイ!と実感する。
東京あたりで、うわー、空気がおいしい!と思って深呼吸するあたり、
かなり病んでいるかもしれない。