山ちゃんが行く

鞏義

すっかり、「漢覇二王城」に気をよくした我々は、その後も、いつもの ように鄭州郊外のマイナー観光地をうろうろした。 そういう時は、かなり高確率でがっかりさせられるのだが、鞏義という街 はというと・・・結構微妙だ。 鞏義は、鄭州の西70キロほどの所にあ…

漢覇二王城 後編

「これが砦の跡だよ」と紹介されたその場所には、土饅頭のような低い 丘と、その前に「覇王城」と書かれた石碑、それに項羽陣営の将軍たちの 像があった。 もちろん、砦跡といっても、ここに石碑がなければ誰にも相手にされなさ そうな代物だ。そこを裏に回…

漢覇二王城 前編

鄭州のお決まりの観光名所は、他に「黄河遊覧区」「二七塔」などであ るが、すべて旅行ガイドブックにお任せして、次に、「漢覇二王城古戦場 風景区」を紹介しようと思う。 さて、鄭州に着くとすぐ、天気もよかったので、いきなり「黄河遊覧区 」に出かけた…

「河南」編鄭州へ

今回は河南行である。 季節は、二十四節気でいう「芒種」の頃、あるいは「高考」が行われる 時期だ。6月上旬である。この2つの言葉は、おいおい説明しようと思う。 今回の旅と関係あるような、ないような・・・。 我々の移動は、やはりいつも通りの火車、つまり…

ハルピン諸々 

そういうわけで、我々のハルピン滞在は延びてしまい、元宵節をハルピン で過すことになった。元宵節とは、春節後の最初の満月の夜に、一家団欒 で元宵(もち米の団子)を食べたり提灯を飾ったりして祝うお祭りだ。その日の夜、我々はまたも中央大街に足を運…

ハルピン諸々

春節明けにハルピンに来て、思いのほか爆竹も体験できたし、氷灯祭も ピーク時に比べるとずいぶん空いていたので、いい時期を選んだとご満 悦だったのだが、最後にひとつ大きな落とし穴が待っていた。 帰りの切符が手に入らない。 春節明けには、人の流れは…

ハルピン諸々

地元の人にどこか面白い所はないかと聞いたら、晴宇街がいい、と教えてくれた。 中央大街から北東に2キロほどの所で、中央大街と同じくロシア風の建物が並ん だ通りなのだが、晴宇街のはどれも、せいぜい3階建てほどのこぢんまりとした 建物ばかりだ。 ど…

いよいよ氷灯

さて、気を取り直して、ライトアップの時間に合わせて、再度兆麟公園 に向かった。入り口近くには、観光バスが何台も止まっているし、切符 売り場も大賑わいだ。 氷灯でできた公園の門は、昼間見た時とはうって変わって、まばゆいば かりの美しさで、これこ…

いよいよ氷灯

ハルピンの冬は、街の至る所に氷灯や氷の彫刻があって、街中が氷灯 祭だともいえるのだが、いちばんの見所は、今年で30回目を迎える 兆麟公園の氷灯遊園会だろう。1963年に始まったこの祭りは、世 界的にも有名で、我々の今回の最大の目的でもある。兆…

松花江周辺 その3

スターリン公園を南に歩くと鉄橋がある。牡丹江方面へ繋がる鉄路橋だ。 橋を管理している解放軍の若者の話では、鉄道が敷かれた時に作られた ままの古い橋らしい。松花江大橋と呼んでいた。 この橋は当然、軍の管理区なのだが、住民の便宜のために線路の両側…

ハルピン極寒編 松花江周辺 その2

松花江の近くまで来ると風が強くなるし、慣れない我々には少々辛かった。 しかし、やはりそこにも辛さを忘れさせてくれる光景が待っていた。 もちろん一面の氷と化した川は圧巻で、この景色を見られただけでも来た 甲斐があったと感動もひとしおだ。だが、そ…

ハルピン極寒編

松花江周辺 その1中央大街を北に向かって歩くと松花江に面したスターリン公園に着く。 この公園は、夏は河を眺めながら木陰で涼をとるのにいいし、冬は氷 の彫刻が飾られ観光客の目を楽しませてくれる。実はハルピンに着いたその日、中央大街からスターリン…

中央大街その2

それにしてもまだ午前9時10時だというのに、あれよあれよという間 に中央大街のわき道のいたるところで、爆竹が鳴り始めた。耳をつんざ く迫力で、音の振動は、耳というより直接肌に伝わってくる。癖になり そうな心地よさだ。爆竹なんて見た目きれいでも…

ハルピン極寒編中央大街

まず真っ先に、ロシア風の建物が多く残ることで有名な中央大街に 向かった。実は、ハルピンは今回が2度目で、最初に訪れたのは96年の初夏 だった。 その時は、確かに中央大街の西洋風の瀟洒な建物は好印象ではあった のだが、特別記憶に残っているものが…

マイナス20度

とうとうハルピン駅に到着。今回は春節、旅行繁忙期ということと、未知の寒さの中宿探しで街を さまようのも不安なので、ホテルは予約しておいた。 だから、タクシーでホテルに直行すればよさそうなものだが、ちょっ とした好奇心からそのまま荷物を持って歩…

ハルピン極寒編

久々の旅の目的地はハルピン、そして今回の目玉は氷灯祭。 とてもささやかな旅なのだが、実は出発前はかなり複雑な気持ち だった。 理由はもちろん、「寒い」から…なんといっても、−20℃だ。 関西出身の我々にとっては、想像を絶した寒さだ。 とにかく寒い…

オヤジ魯国を行く

(孟母林)孟林から鄒城と曲阜を結ぶG104幹線道路に出て、曲阜方向に少し行った所に 「孟母林」と書かれた牌坊がある。 そこを10分ばかり東に歩くと、孟母林が見えてくる。 孟子の母の倪氏を葬った地で、後年孟子の子孫の墓所となっている。 孟子の○○代目…

番外編 オヤジ魯国を行く

(孟林)孟子の墓・孟林は正確な位置が把握できなかったので、 三輪バイクタクシーを利用した。 意外にも孟林を知らない三輪バイクタクシーの運転手が多く、 知っている運転手を探すのに苦労した。 「四基山の麓にある」と言えばピンとくる運転手もいたかも…

番外編 オヤジ魯国を行く

孟廟・孟府 孟廟の廟前は広く芝生が植えられていて、 道路際からレイ星門と後ろに控える廟内の木々がすっきり見渡せる。 2つ目の門である亜聖石坊は、廟内の木々の景色とバランスよく調和している。 ここも境内は古木が立ち並び落ち着いた感じだ。 康煕年間…

番外編 オヤジ魯国を行く

(鄒城 孟子ゆかりの町) 孟子関連の旧跡訪問は、曲阜の長距離バスターミナルで鄒城行きのバスに 乗ることから始まる。このバスも30分に1本以上のペースで運行している。 曲阜〜鄒城間はG104と呼ばれる立派な幹線道路で結ばれている。 この幹線道路沿い、…

番外編 オヤジ魯国を行く

(尼山孔子廟・夫子洞)まずは、尼山方面へ…尼山孔子廟・夫子洞に直接行くバスはない。 正確には、それらの前まで連れて行ってくれる公共交通機関はなく、 バスを下車したあとは徒歩で詣でることになる。 尼山行きの近郊バスの終点は「尼山水庫(ダム)」で…

番外編 オヤジ魯国を行く

曲阜市には前回までに紹介した場所のほか、 尼山夫子洞・孟母林・少昊陵・洙泗書院・梁公林などがある。 また、周公廟周辺をはじめ、市内のあちこちに魯国故城遺址が残るが、 地上に顕著な形で現れている場所はない。 曲阜市の南部にある孟母林・尼山夫子洞…

番外編 オヤジ魯国を行く

(顔廟) 孔林から南に戻ってくると、顔廟がある。 ここは言うまでもなく、孔子の弟子・顔回をまつった廟である。 東西と正面に美しい石坊が立ち、木々がほど良く生い茂り、孔廟ほど広大で豪華では ないが好感の持てる廟である。 入ってすぐの所に「陋巷故址…

番外編 オヤジ魯国を行く

(孔林) 孔林は、孔廟・孔府から少し離れた街の北側にある。 孔府大門の前辺りでぶらぶらしていると輪タクの兄ちゃんが「孔林へ行くのか?」 と声を掛けてくるだろう。 適度な速度とひらけた視界が心地よいので、輪タクに乗るのも楽しい。 ただ、ボラれない…

番外編 オヤジ魯国を行く

(孔林) 孔林は、孔廟・孔府から少し離れた街の北側にある。 孔府大門の前辺りでぶらぶらしていると輪タクの兄ちゃんが「孔林へ行くのか?」 と声を掛けてくるだろう。 適度な速度とひらけた視界が心地よいので、輪タクに乗るのも楽しい。 ただ、ボラれない…

番外編 オヤジ魯国を行く

(孔林) 孔林は、孔廟・孔府から少し離れた街の北側にある。 孔府大門の前辺りでぶらぶらしていると輪タクの兄ちゃんが「孔林へ行くのか?」 と声を掛けてくるだろう。 適度な速度とひらけた視界が心地よいので、輪タクに乗るのも楽しい。 ただ、ボラれない…

番外編 オヤジ魯国を行く

(孔府)闕里街を挟んで孔廟の東隣が孔府である。 ここは孔子の子孫が代々暮らし、またいろんな行事をおこなった所だ。 南側が役所で、北側が住居になっている。 ここは専門的知識に乏しい観光客が楽しめるネタが少ない。 建物は立派なのだがオヤジ的にはやや…

番外編 オヤジ魯国を行く

(孔廟) 儒学や歴史について薀蓄のない私としては、世界文化遺産「孔廟・孔府・孔林」を 語りにくいのだが、庶民的な目で面白いと思うところを紹介してみようと思う。 まずは、孔廟から。 孔廟の南側に「万仞宮牆」と書かれた門がある。曲阜旧城の正南門だ…

番外編 オヤジ魯国を行く

(曲阜のホテル事情)曲阜に限らず観光都市では繁忙期の大混雑に対応したホテル数・部屋数があるの で、通常期・閑散期に宿探しで困ることはないだろう。 2〜3軒の高級ホテルは高いがそれなりのサービスを期待できる。 それ以外(星無し)のホテルは、一見き…

曲阜編

「旅行好きの山ちゃんと出不精のダンナ」さんによる「山ちゃんが行く」! 孔子ゆかりの曲阜編です!! 今回は出不精のダンナさんの一人旅です!【番外編 オヤジ魯国を行く】ひょんな事から十数年ぶりにひとり旅をすることになった。 今回は誰でも知っている…